我が家の雑木林は家の南側に広がっています。
30年近く前、ここは人家もない別荘地のはずれ、
敷地には樹がほとんどなく、雑草地でした。
前のオーナーがその当時の写真を見せてくれたのです。
それからオーナーは、来る日も来る日も樹を植え続けたようです。
30年たったいま、ここは森になっています。
僕が見る限り、高木・中木・低木、
それに湿地もあり、草もはえていて
「極相」をなしています。
「極相」とは生物群集の遷移の最終段階で見られる平衡状態のことです。
ひょっとして前オーナーはこの極相を目指したのかもしれません。
それがいま目の前に広がっている。
天国からきっとこの眺めを楽しんでいるのかもしれません。
了解!
この森を手入れするのが僕の運命かもしれない。
昨年の夏に引渡しをしていただき、
本格的に家のことや庭のことを考え始めたのが秋です。
木の葉も落ち、緑が枯れた庭は、
色づいた落ち葉でとてもきれいでしたが、
春になったらドッといろいろな植物が芽を吹くでしょう。
どんな植物が芽を吹くのか、どんな花が咲くのか、
どんな樹があってどんな実がなるのか。
これはもう1年たたないとわからないので、
ゴミは片付けながらもほったらかしにしていました。
するとこの春先に咲いたのがこんな花。
なんでしょう?山野草ですよね、きっと。
カタクリ!でした。
(大事にしようとおもったら、なくなっていたので採られたのかもしれません)
それから一か月後、こんどは山菜が芽を吹きだしました。
ミツバです。
わらびです。
他に、ふきやノビルなどもたくさん芽を出しました。
なんだかお宝いっぱいの玉手箱のようで、
全然狭い敷地ですが、一日中この雑木林を散策していても飽きません。
今はみょうがたけがツンツン生えだし、
8月になったらみょうがが期待できそうです。
少し上に目をやると、
山椒の木があることがわかりました。
山グルミの木があることがわかりました。
発見の連続です。
それでもわからない植物がまだまだ山ほどある。
植物を知る方にひとつひとつここれが何かおしえていただきたいです。。
「あなたはどんな風景の中で死にたいですか?
とアンケートを取ったら、だだれもが美しい風景を言うだろう。
その問いこそ、エコロジー問題を解決するすべてだ」
みたいなことを、柳生博さんが言っていました。
極相の雑木林を見ていて、本当にそう思います。