週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

台風一過のエンガワカフェで

今日は台風一過で

八ケ岳にはまた夏が戻ってきました。

でも、先週に比べたら俄然人もクルマも少ない。

 

そうか、夏休み一過でもあるんですね。

世間的には明後日から学校が始まるようです。

昼間は夏で、夜は秋。

そんな八ヶ岳の今日は

本当に心地いいです。

 

今日は薪小屋づくりに着手しようと

朝からあれこれ大きさや作り方を調べていました。

なになに?

2×4で作る簡単薪小屋?

でも基礎はどうすればいいんだろう?

屋根はどうすればいいんだろう?

材料費はいくらかかるんだろう?

ひょっとしキットとかで買っちゃった方が安くね?

次から次へと疑問が湧いてくるばかり。

 

ええい!

まずはJマートに行って材料を見てからだ。

 

そう思って時計をみたら

もう12時を過ぎていました。

 

ええい!

その前に腹ごなしだ。

 

向かったのは、

4月にEテレの「ふるカフェ系ハルさんの休日」で紹介されていた

エンガワカフェ」です。

その時から早く行ってみたいと思っていたのですが、

マスメディアに出ちゃった以上混んでいるに違いないと思い

ずっと行くのをためらっていたのですが、

台風一過、夏休み一過の今日だったら

きっと大丈夫に違いない、と確信し、

クルマを飛ばしたら、あたり!

お昼の時間にもかかわらず、

お客さんは3~4組ぐらいだったでしょうか。

待つことなくスムーズに入ることができました。

 

(こういうときってなぜかうれしい)

 

これが「エンガワカフェ」です。

 

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古い民家を自分たちの感覚でリフォームしたり

飾ったり。

僕がやったらガラクタ倉庫のようになってしまうんだろうな。

若いオーナーご夫妻の感性は

どこにでもありそうだけどどこにもない、

ここならではの素敵な空間を創っていました。

 

僕は縁側のテーブル着きました。

 

開け放たれた縁側の外には

芝生の庭と池があり、

ヤギの小屋があります。

ヤギは見えないなあ・・・と思って聞いたら、

暑いので小屋の奥の上の方で寝そべっていました。

 

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(写真の左側にヤギ小屋があります)

 

 

そしてその庭の先には

遠く南アルプス連峰がパノラマで広がっています。

 

これほど縁側にふさわしい風ってあるんだろうか、

と思うような夏の風が吹き抜けていきます。

 

間もなく注文したラーメンが来ました。

 

え?!なんでここでラーメン?

とお思いになるのではないでしょうか。

僕も思いっきり違和感感じていましたから。

でもここの人気メニューなんですね。

(番組では渡部豪太さんも食べていました)

 

これがそのラーメンです。

 

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見るからにあっさりです。

そして食べるたびにあっさりです。

チャーシューが2枚乗っていましたが

それ以上に野菜がいっぱい。

スープはというと、

ほんのり和風のだしに塩とこしょうと

ほんの少しハーブなのかスパイスなのかを足したような

とても上品な味です。

麺はというと、

中太のストレート麺。

少しソーキそばに似た感じかもしれません。

果たしてこれをラーメンと言ってしまっていいものでしょうか?

 

ラーメンだと思って食べると期待は裏切られます。

でもラーメンじゃないと思って食べると

期待以上のおいしさが待っています。

この縁側にしかない、スープ麺です。

 

スープまで飲み干した後

南アルプスを眺めながら

吹き抜ける風に体を預けていたら、

すうっと汗が引いていき、

なんだか記憶の中の故郷に来ているような

不思議な心地になりました。

 

1時間ほどしてお会計。

奥様に

「テレビで見て一度食べたかったんです。

美味しかったです」と言ったら、

「ああ、そうでしたか!」と

驚いたような笑顔が返ってきました。

それまでずっと静かに、

確かな接客をされていた真摯な顔が、

ひまわりのように咲きました。

 

お店を出ようとしたら

2階へどうぞ、と書いてあります。

上がってみると

そこには1階の縁側とは違う縁側があって、

ピクチャーウインドウのごとく

夏の稲田と南アルプスを切り取っていました。

 

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ここはカフェというより

もうアートな空間です。

大地の芸術祭」や「瀬戸内国際芸術祭」が好きで

何度か行った僕ですが、

そこで見た素晴らしい作品と同じ感動がありました。

 

「エンガワカフェ」のオーナーご夫妻は、

シェフである以上に風景のキュレーターでもあるのです。

 

あ、Jマート行かなきゃ!

ヤギ小屋に負けないような薪小屋を作らんと・・・。