週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

ふらここ食堂

今日から1泊2日で八ヶ岳です。

やっぱり1泊では物足りないです。

最低でも2泊はしたいところですが、

今週は月曜には東京に戻らなくてはなりません・・・

長い八ヶ岳の人生の一コマ。

こんなときもあるでしょう。

 

11:30頃に八ヶ岳に到着し、

まずはランチにと、

ひまわり市場から少し北に入ったところにあるイタリアン、

「ふらここ食堂」にふらっと行ってみることにしました。

 

ひまわり市場のある交差点を鋭角に右折し、

農家が点在する道をふらふら入ったら、

ここです、とばかり「P」のマークが。

駐車場というより

道が広がった場所の空地です。

どうやら僕が最初のお客だったようで

クルマは一台もありません。

 

クルマを降りて背筋を伸ばしたら

低い雲がかかった南アルプス

目の前に広がっていました。

晴れた日よりも標高が低いように見えました。

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クルマを止めた場所は、実は第2駐車場でした。

気がつきかずお店まで行けばよかった、

と思いましたが、

お店は歩いて1分もかからない場所にありました。

 

そのたたずまいは、

ちょっとタイムスリップしたような古民家です。

ふと、何度もバックパックした

岩手の遠野の村を思い出しました。

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庭には、ブランコと昭和の香りのベンチが

夏に見放されたように草むらに埋もれていました。

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ここ、ほんとにイタリアン?

なんて思いながら入り口を入ると

立派な土間があり、

靴を脱ぐのかなと思いきや、

そのまま上がってくださいとのこと。

引き戸を引くと

そこはまさしく古民家×イタリアンのダイニングでした。

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これがメニューです。

見ているだけでワクワクしてきます。

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僕は「鹿肉のラグーソースのフリッジ」(ランチコース)を注文しました。

 

まずは前菜です。

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地元の食材をできる限り使ったというその味は、

どれもが野性味あふれる苦味があったり食感だったりで、

ああ、これが本当の野菜の味なんだ、と知らされます。

そうして味覚が目覚めていった頃に、

フリッジがやってきました。

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茹で加減はアルデンテでとってもいい。

鹿肉というので多少臭みがあるのかな、と思っていたのですが、

期待はずれなくらいクセがなく、

むしろグラスフェッドの牛肉のミンチを食べているようでした。

それにほんのりトマト味のソースがからみ、

絶品です!

お皿がツルツルになるまで全部平らげました。

 

そうして最後にやってきたのが、

デザートです。

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冷えたクリーミーなチーズに

西洋梨とぶどうがひとつ

コンポートされて盛られています。

それをカフェオーレと一緒にいただきました。

 

八ケ岳はパンの激戦区と言われていますが、

そば、コーヒー、イタリアン・・・

いろんな料理で競い合っています。

それだけにどのお店に入ってもおいしいです。

しかも、結構個性的。

 

「ふらここ食堂」の小さなパンフレットを見たら、

「古くて 新しい 時間」

とありました。

いいコピーだな、と思いました。

そしてまさにその言葉を体現している、

野性味あふれる日本ならではの食材と

現代的なイタリア料理の技がマリアージュされた、

とても素晴らしい食堂でした。