台風のあとに地震が来て、
僕はその被害には会いませんでしたが、
被害に会った人のことを想うと
どうしてこう自然って容赦ないんだろう、
と悔しさと怒りと虚しさを覚えます。
少なくとも僕が小学生や中学生の頃は
こんなに自然の猛威はなかったような気がするのですが、
それともニュースにならなかっただけなのでしょうか。
普通じゃないです、
生きること自体命がけの時代で怖いです。
なんか、一人に一台、自分を乗せて運んでくれる
強力なドローン(タケコプターみたいなもの)ができたら
緊急時や孤立してしまったとき、
自由に移動できるんじゃないかなあ、
なんて思います。
昨日八ヶ岳に来ました。
八ケ岳も台風の影響を受けたのだろうなと思うと
管理人として心配で見に来た感じです。
案の定、台風の爪痕があちこちにありました。
電線に引っかかった枝や、
なぎ倒された木があちこちに・・・。
不安になりながら家に着いたら
道路や隣家に迷惑になるようなことは
起きてはいませんでしたが、
庭にはたくさんの枝が落ちていました。
昨日はその枝集めで精いっぱい。
2か所にこんもりと山になるぐらいの
枝が集まりました。
そして今日から
薪小屋づくりに着手しようと思います。
場所は北側のこのようなスペースです。
板を渡したあたりに建てるつもりでいますが、
見ておわかりのように
木が何本かあると思いますが、
ここにはそもそももっとたくさん木が生えていて、
林のようになっており、
これまでかなりの本数を切り倒しました。
それでも残っているのは、
隣家に倒れたり、電線を切ったりしそうで、
自分一人では無理だと判断した木ばかりです。
これらの残った木は、
伐採業者にお願いするつもりです。
でも、木を切ったらすぐ小屋を建てられるわけではありません。
伐根しなければ基礎が作れないのです。
少なくとも小屋の基礎を設置するあたりには
既に切株が3個ほどあります。
今日は雨模様なので
土も柔らかいだろうと思い、
ぎっくり腰に気をつけながら
この切株の伐根作業をしました。
この伐根作業、本当に重労働です。
たかだか直径10センチぐらいの切り株でも
深く広く根を張っています。
スコップで周りの土を掘り、
根にぶつかったら今度はツルハシを使い
テコの原理で根を持ち上げ、
姿を現したらノコギリで切る、
そんな感じで3~4本根を切ったら
ようやく1つの切り株が抜けました。
ふう~~!
そしてこの作業をもう一本。
3時間ぐらいかけてやっとこさ2本です。
本当はもう一本残っているのですが、
もう腰が悲鳴を上げています。
無理しない無理しない!
そう自分に言い聞かせつつ、
前のオーナーのひげじい
(僕は勝手にそう呼んでいます)
は何故にこんなに木を植えたのだろう?
北側だけならまだしも、敷地内木だらけ。
どう考えても植え過ぎでしょ。
ひげじい、植え過ぎ献身!
植え過ぎはまずいでしょ、
ここは武田信玄の地なんだから。
なんてぶつくさ心の中でつぶやきながら、
天国にいるひげじいの
一心不乱に木を植える姿を想像すると、
なぜか、
”木を植える人に悪い人はいない”
と、確信しました。
木があることでいいこともあります。
先日屋根壁と同時に駐車場も作ったのですが、
作業を依頼したK'sプランニングの菊池さんが
駐車場に敷き詰めた石が全然流れていないのに
少し驚いたようで、
(というのも、山梨もここのところの大雨で
敷地の砂利が流されたり水があふれたりした家が
たくさんあったようです)
「やっぱり雑木林があると水を吸い取ってくれて
土砂が流れたり水があふれたりしないんですね」
と言っていました。
かつてパーマカルチャーをかじった私が学んだことの一つに、
いろんな種類の樹木が集まってつくる極相の森は
土砂崩れに強い、ということがあります。
逆に言うと、
杉や松などの針葉樹だけが植林された山は崩れやすい。
理由は樹木の形にあって、
広葉樹や落葉樹は天に向かって伸びる枝葉が
雨を幹に集めて
幹を下って雨水が根の中心に落ちるが、
杉などは外側に枝葉が垂れているので
水を幹に集めず周囲に水を散らしてしまう、
その分土壌が弱くなる、というのです。
なるほどなあ~と思いました。
どの木をどうやって敵にするか味方につけるか。
それはこれからの僕の手入れ次第なのでしょう。
そしてこの小さな敷地を
ドローンに乗ってぐっとズームアウトして
高いところから見る日本列島。
テクノロジーだけでなく
先人たちの智慧を活かした防災のありかたって
もう少しないんだろうか・・・
などと、また今夜も考えてしまいそうです。