週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

稲刈り体験@魚沼

昨日魚沼で稲刈り体験をしてきました。

地域おこし協力隊で魚沼に赴任している

僕の会社員時代の同期が、

(↓↓↓その同期と長岡の花火を見たときの記事です)

 

www.kogysma.com

 

一口3万円でそこで刈ったお米を

(魚沼コシヒカリ、ブランド名は「よこね米」)

yokone.thebase.in

 

30キロ送る。

しかも田植えや稲刈りイベントにご案内。

(交通費や宿泊費は自前ですが)

というプロジェクトをやっていて、

その稲刈り体験に行ってきたという次第です。

 

雨でしたが、

稲刈りの時だけ雨が止むという

神様がおまじないをかけてくれたんじゃないか、

というような不思議な時間の中で、

稲刈りを始めました。

 

これが稲を刈る前の田んぼです。

まさに黄金色の実りです。

f:id:kogysma:20180922212816j:plain

今年は台風の被害はなかったようですが、

逆に暑い夏だったようで、

いつもより気持ち小さめで軽い感じがする、

と、稲刈りを教えてくれた農家の方が

言ってましたが、

そんな違いは僕にはわかるはずもなく、

ただただ炊き立ての魚沼コシヒカリを想像し、

気合を入れて稲刈りに臨みました。

 

長靴をはき、軍手をし、

鎌でザクザクと稲を刈っていきます。

地面から10センぐらいのところを

手前に持ち上げるように引いて刈っていきます。

慣れるととても気持ちがいいものです。

ザクッ、ザクッ、と音がして、

稲刈りをしている実感がわいてきます。

 

そうして刈った稲は

5~6束をまとめて結束します。

あとではざかけをしますので、

結束した束はなんとなく2つに分け、

ちょっとクロスさせながら

紐で縛っていきます。

 

どっちの作業も大変ですが、

その単純作業が意外に楽しい。

働いてる!っていう充実感で

満たされてきます。

 

これがワークマンで買ったご自慢の作業着で

板についた感をアピールする僕です。

f:id:kogysma:20180922214823j:plain

 

体験参加者は僕を合わせて8名ほど。

みんな初めて会う人ばかりですが、

あっという間に息が合った連係プレーに

指導をしてくれ農家の方たちが

驚いていました。

 

しかし、それだけ人数はいても

1枚の田んぼを手で刈るには、

一日がかりになりそうです。

(昔の人は本当にすごいな、と思います)

そこで文明の利器、

「バインダー」の登場です。

 

これが「バインダー」です。

f:id:kogysma:20180922215608j:plain

 

1列をグイグイ進んで刈りこんでいくのですが、

刈りこんでいくと同時に、

結束もしてしまうのには驚きました。

こんなふうに刈り込むそばから結束し、

その場に置いていってくれるのです。

f:id:kogysma:20180922215923j:plain

 

いや~、刈り込むそばから束を作るって

すごい機械ですね!

といったら、

束ねるからバインダーなんだよ、

と教えてくれました。

 

あ、そうか!なるほど。

 

ちなみに「コンバイン」というのも

よく聞くと思いますが、

「コンバイン」は稲を刈取り、籾の脱穀、

わらの裁断なども同時にやってしまう

もっと大型の機械です。

 

「バインダー」は大型の機械が入れない

山間地の田んぼなどで使われるそうですが、

別に天日で干して(はざかけ)

脱穀などもしなくてはなりません。

その分手間がかかるのですが、

農家の方に聞いたら

刈ったその場で脱穀してしまうよりも

はざかけで10日ほど天日干しした方が

お米はおいしくなるのだそうです。

そういう”手間”をかければかけるほど

お米はおいしさを増していくそうなのです。

 

これがそのはざかけです。

f:id:kogysma:20180922221012j:plain

 

日本の秋を代表する風景です。

自分たちが植えた稲をはざかけする瞬間は、

よくここまで大きくなったね、

とひとりひとりが心の中で会話しているようで、

みんな黙々と無口でした。

 

稲刈りからはざかけまでおよそ2時間半。

プロの農家の方にしてみたら

僕たち素人の作業は

黙って見ていられなかったと思いますが、

皆さん本当に親切に教えてくれました。

 

そうしてイベントの終了した後は・・・

乾杯!

f:id:kogysma:20180922225633j:plain

 

無口で静かだった農家の方たちが

酒が入るとあっという間に饒舌になっていきます。

農家の方たちは

皆さんもう70前後の人たちばかりです。

僕のほかに20代の若い女性が

3人ほど参加していましたが、

農家の一番年長のSさんは

若い人と話すのがとてもうれしかったようで、

娘さんとお孫さんの両方を

彼女たちに重ね合わさせてしまったようで、

かかあと呼んだりお姉ちゃんと呼んだり、

しまいには僕をせがれとか呼んで、

もう酔っ払って何が何だかわからない状態でしたが、

こんなにむちゃくちゃに楽しい打ち上げは

初めてです。

ひょっとすると今のご時世、

歳のいった男から、お姉ちゃん、なんて言われたら、

セクハラとかいわれてしまうのかもしれませんが、

そういうご時世を通り越した時空間です。

いやむしろ、こういうのが普通で

相手の言葉に敏感過ぎるぐらい反応してしまう

今が、ゆがんでいるのかもしれません。

女性の皆さんもエンジン全開で

本当に楽しそうに飲んでいました。

普段はデザイン会社に勤めている3人です。

世代を越えた楽しい交流は

初めてだったのではないでしょうか。

 

3時半に始まった打ち上げは

5時半ぐらいに終わりました。

 

稲刈りを終えた田んぼです。

f:id:kogysma:20180922223408j:plain

 

なんだか急に冬が見えてきた感じです。

田植えに夏を感じ、稲刈り後に冬を見る。

日本人はやはり

稲とともにある民族だと思います。

世界でも独特ともいえる

コミュニケーションのありかたも、

稲が育てて来たような気がします。

 

アウトドア用品をお得に買うならマウンテンシティECサイト