週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

これぞうなぎ!諏訪湖畔の老舗の名店@岡谷

息子が初めて八ヶ岳に来て、

チェンソー作業をやってくれたので、

お礼にうまいもの食べに

ドライブに行くことに。

 

以前から諏訪湖近辺はうなぎで有名、

と聞いていましたが、

おさいふのことを考えると

よっぽどのことがない限り

なかなかうなぎまで行きつきません。

 

が、しかし。

息子のチェンソー作業の姿は

想像を超えたよっぽどのことでした。

 

ようし!今日は大盤振る舞いだ!

二人でうなぎを食べに

諏訪湖までクルマを飛ばしました。

 

お目当てのお店は、

「御うな 小松屋」という

諏訪湖のほとり、

岡谷市の市内にある、

創業大正5年という老舗です。

ouna.co.jp

 

実は朝、

地元のおいしいパンで腹を満たしてしまった息子は、

うなぎは好きだけどお腹いっぱいなので

ちょっと食べればいいかな、

などとほざいていましたが、

立派な店構えに、

おお~すげー!

店内に入ってその高級感に、

おお~やべー!

そうして席に着くと

店内に染み付いた

何とも言えない香ばしい匂いに、

おお~腹減った~!!

 

なんて現金なやつなんじゃ!

 

そして注文したのは

息子が「うな丼」、

僕は「うな重」です。

どちらも3800円、

内容は全く同じで

違いはというと

ドンブリとお重という

入れ物の違いだけです。

 

注文して間もなく

お通しが来ました。

 

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手前はイナゴの佃煮です。

僕は小さい頃福島の田舎での夏の手伝いというと

田んぼでのイナゴ取りでした。

イナゴを取ってきて

バネのような後ろ足を取るのが仕事です。

後ろ足のない大量のイナゴが佃煮になって

食卓の上には3食イナゴが乗っていました。

それを気持ち悪いなどとまったく思っていませんでした。

 が。

この話を会社時代に同じ部の若い女性にしたら

ドン引きされたことがありました。

ですので、息子もイナゴは無理かな・・・

と思ったら、これうまいね!

と言ってパクパク食べていました。

(僕の遺伝子を継いだのかもしれない💦)

 

そうしてしばらくして

うな丼とうな重がやってきました。

 

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この照り。

この匂い。

時折スーパーで買ってくる

1280円の冷凍のうなぎとは

見た目から違います。

箸で割いて口に入れると、

ぷるっとした食感と

脂ののった甘辛だれが

これまた市販の冷凍のそれとは

まるで別物。

 

涙が出るほどおいしい~!

 

やっぱり値段とおいしさは比例しますね。

こころが豊かになるってこういうことなんですね。

50歳も後半に差し掛かる今頃になって

あらためて気づきました。

 

ところで広告業界にいる僕にとって

一番と言っていいほどお手本にしたキャンーペーンが

「土用の丑の日」です。

土用の丑の日というと

7月から8月にかけての盛夏の時期、

夏バテ対策にはうなぎ、

というイメージが定着していますが、

土用の丑の日というのは

春、夏、秋、冬、

4つの季節の変わり目にあります。

じゃあなぜ夏しか注目しないかというと、

夏バテとかそういうことではなく、

江戸時代、

夏に下がるうなぎの消費に歯止めをかけるために

平賀源内が考えたキャンペーン・コンセプトなんですね。

 

こういう視点はいまでもたくさん活かされていて、

たとえば11月11日は

「たくあんの日」

「チンアナゴの日」

「立ち飲みの日」

「ネイルの日」

「ポッキー&プリッツの日」・・・

など、31の記念日になっているようですが、

これらほとんどが広告戦略だったりします。

 

本当はうなぎは冬の寒い時期に脂がのって

一番うまいらしいです。

 

今となっては極端に獲れなくなったうなぎですが、

完全養殖の技術に期待しつつ

よっぽどのときだと思ったときこそ

遠慮なくうなぎを味わおう。

広告戦略に惑わされず

食べたいとおもったらうなぎを食べよう。

 

小心者の僕ですが

諏訪湖でちょっと太っ腹になりました。