週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

ガバオライス@八ヶ岳「mountain*mountain」

およそ一か月ぶりの八ヶ岳です。

 

たかが一か月留守にしただけなのに

その道中がなんだか懐かしい。

南アルプスや八ヶ岳連峰が

見上げるように大きくそびえるにつれて、

あらためていいところだなあ、と思います。

 

紅葉の季節が終わったせいか

東京を10時過ぎに出たにもかかわらず

中央自動車道はうそみたいに空いています。

12時半にはもう

八ケ岳のふもとに到着していました。

 

さて、お昼ですが、

今日は以前混んでいて入れなかった

カレーで有名なカフェ、

「mountain*mountain」に。

中央高速がこれだけ空いていて

しかも午後1時近いので

もう空いているだろうと思っていたら、

意外や意外、ここだけは結構のお客さんで

一杯でした。

 

もっとも、東京からの観光客というよりも、

地元の人、

もしくは常連さんといった感じの人が

多かったですが。

 

やっと入れた「mountain*mountain」。

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オーナーがほぼセルフビルドしたという建物は

”質素な山小屋”のようです。

 

中に入ると冬の柔らかい日差しが

あますことなく注ぎ込む

ダイニングスペースが広がっていました。

 

カウンターテーブルの上に

メニューが下がっていました。

こんなふうに・・・

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メニューの奥にあるのは

いろんな調味料やスパイスが入った瓶です。

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カレーの匂いが立ち込めているかと思いきや

そうでもありません。

むしろ山小屋の匂い。

(そんなものがあるのがどうかわかりませんが)

 

僕は「Aセットのガバオライス」、

妻は「Aセットの石焼ビビンバ」を注文しました。

どちらもサラダプレートやドリンク、デザートがついています。

 

カレーやさんと思っていたのですが

ビビンバもあればタンタンメンもある、

アジア系に寄った無国籍料理です。

 

料理が来る間、ベランダに出たり

店の中をウロウロしたり。

 

これがベランダから見たお店。

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これが店内の窓からの眺め。

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お店の入り口の付近の壁は

全部書棚になっていて、

印象的だったのは

「ナショナル・ジオグラフィック」が

ずらっと並んでいるさまでした。

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(黄色い背表紙の雑誌がそうです)

 

ほかには、ベトナムとかインド、カンボジア・・・

その辺の書籍がとても多かったっです。

かと思えばアメリカンビンテージを紹介する雑誌

「デイトナ」があったり、

山の本や海の本も置いてあったり。

そしてなにより、

BGMにはずっと「エリック・クラプトン」が

流れていました。

 

「八ヶ岳デイズ」(2018・秋)でも紹介されているので

知っていたのですが、

ここのマスターは元カメラマンで、

世界各地を飛び回った人です。

きっとニューヨークとかパリとか

そういう近代都市には興味がなかったのではないのでしょうね。

空間のいたるところに

ヒッピー的な男のロマンを感じさせてくれます。

 

間もなく料理が運ばれてきました。

 

これが僕の注文した

Aセットのサラダです。

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 左の白いのは海老せんべい。

なんだかおもしろ~い!

 

そうしてメインの「ガバオライス」がこれです。

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僕あ自称ガバオライスマニアなのですが、

このガバオライスはうまい!の一言につきます。

というか、お米は東南アジアのお米、

でも肉や味付けは日本人に合わせています。

カレー狙いで来たのですが、

思わず見つけた「ガバオライス」、

正解でした。

 

ちなみに妻が頼んだ「石焼ビビンバ」も

相当うまかったです。

人気店なのが良くわかりました。

 

カレー、ガバオライス、ビビンバ、タンタンメン・・・

そう言ってしまうと

何でもありの食堂や居酒屋を思い浮かべてしまいますが、

そうではないです。

それぞれ違う料理ではありますが、

同じコンセプトで貫かれている感じです。

そのコンセプトは何だろう・・・

と食べながらずっと考えていたのですが、

それは「旅」じゃないかと思いました。

 

カメラマンとして世界中を旅した体験を

すべてぎゅっと料理や空間に詰め込んだ

マスターのフィルターを通した味がするのです。

 

人によってはインドというかもしれないし、

東南アジアというかもしれない。

中華というかもしれない。

全部まとめてエスニック料理というかもしれない。

でもどれもがマスターの体験を通して

料理に昇華されている。

最終的に日本の料理になっているのです。

 

松岡正剛さんが

「コードを輸入し独自のモードへと変換させる、

それが日本人の文化の作り方だ」

みたいなことを言っていましたが、

まさにそういう感じです。

 

マスターがかつて料理人だったかどうかわかりませんが、

本場フランスで修業をしました、

といった血統書付きの料理人にからは

こういうメニューは生まれないのではないでしょうか。

これこそ、創作料理なのだと思います。

 

最後に来たデザートは

オレンジのゼリーでした。 

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 1300円のランチ、と聞くと

高いと思う今日この頃ですが、

八ケ岳で世界に想いを馳せる時間をくれる

「mountain*mountain」の1300円は

決し高くないです。

 

もはや、八ヶ岳にはなくてはならない

存在になりつつあると思います。

 

はあ、おいしかったあ~!!