昨日から1泊で
地域おこし協力隊として魚沼にいる
友人W君宅に遊びに行ってきました。
雪景色の中を走る只見線がすごくきれい。
これでも今年は全然雪が少ないそうです。
W君は1月3日の朝日新聞にでたのですが、
魚沼ではほとんどの家が新潟日報とかで
朝日新聞は取っておらず、
誰も気づかなかったとか。
一方で東京の同僚や
元会社の人間などから一斉に電話があり、
正月はいろいろ面倒だったとか。
昨日は、
僕のほかに3名の仲間で遊びに行ったのですが、
正月に東京からW君の友達が来るというので、
お隣のわたるさんが
僕たちを家に呼んでくれて
夕食会を開いてくれました。
その夕食会で作ってくれた
奥さんの手料理がすばらしい!
自分の畑や山、
また知人からもらった食材の郷土料理は、
圧巻でした。
郷土料理は郷土で食べるものだと
心から思いました。
なかでも僕が特にしびれた料理をご紹介します。
これは、「うどの煮物」と「あざみの煮物」です。
手前がうどで、奥があざみです。
うどは山菜独特の苦みがほんのり残って、
醤油とみりんとのシンプルな味が
それを引き立ててくれます。
うどは天ぷらやみそ汁で食べることが多かったですが、
このシンプルさはくせになり、
酒のつまみには最強です。
そうしてもう一つ最強なのが、
あざみでした。
うどとは違って柔らかい中にも芯があり、
味付けはうどと同じとおっしゃっていたのですが、
食感はまるで別物です。
あざみが食べられるのはなんとなく聞いて
知っていましたが、
始めて食べました。
うまい!
これまた酒のつまみに最強です。
すると、
これはめったに採れないのよ、といって
奥様が出してくれた料理がこれ。
「とんびまいたけの素揚げ」です。
「とんびまいたけ」とは、
ブナの木とかに生える天然のまいたけで、
市場には出回らない
非常に珍しい高級食材だとか。
それを大量におしげもなく素揚げにして
テーブルに。
おいしい、というよりもその食感がめずらしく、
味はというとまったく苦みもくせもなく
どんどんいけます。
これまた初めての体験でした。
おいしいおいしいといって
パクパク喰らいつく僕たちに、
これはどうかな・・・と
ニヤニヤしながら奥様が出してきたのが
「ホッケ寿司」でした。
実はこれこそ魚沼を代表する郷土料理です。
ホッケを発酵させ
塩と糀でつくってそれを笹の葉で巻くという、
ちょうど「鮒ずし」に近い料理です。
この発酵の味がダメな人が多いのですが、
僕はというとそれほど違和感はありません。
むしろその独特のくせに
箸が止まらなくなるぐらいでした。
W君はどうしてもこれがダメなようで、
「協力隊員がダメでどうするのよ!」
といじり上げられてました💦
そして圧巻のメインディッシュは
「イノシシの焼肉」です。
僕はイノシシの肉をもらって
自分で料理したことがあるのですが、
脂身が多く臭みもあるので
それをごまかせるカレーとかにしか
したことがありませんでした。
まあ、所詮獣の肉なので仕方ない・・・
そのぐらいの感じでいたのですが、
まさかこれを焼肉にするとは・・・。
最初はちょっと抵抗があったのですが
口にしたら、やわらかくてうまい。
獣の臭みどころか
豚肉より上品。
僕が作ったイノシシ料理と
どうしてこんなに違うのだろう・・・
と思って聞いたら、
薄めに切って
結構カリカリになるくらいまで焼くといいとのこと。
そのあとイノシシ肉の煮込み料理も出てきたのですが
これがまたコラーゲンたっぷり。
煮込みにする場合は
下茹でをして臭みを抜くといいそうです。
なるほどなあ~
八ケ岳でもイノシシの肉が手に入ったら
是非焼肉と煮込みに挑戦しよう!
みんな初めての魚沼郷土料理に酒が進み、
どんどん盛り上がる盛り上がる。
東京から来た友人I君が
ギターとアンプを持ち出し、
学生時代には芸能人のバックバンドをやっていたという
ギターテクニックを披露。
本人は、エリック・クラプトンや
ジミヘンなどが本命ですが、
リクエストをどうぞ、と言った瞬間、
「北国の春」や「川の流れのように」とか
「天城越え」とか声がかかり、
さらには米津玄師の「レモン」までリクエストされ、
すみません、次回まで練習します、
といったら、
じゃあ次回は3月の雪まつりでステージ作るよ、
とかマジで言われて、
どうも本当になりそうです。
会社を辞めたがっていた彼ですが、
なんだか新しい人生の後半戦の生き方の
ヒントに出会ったようで、
まんざらでもなさそうでした。
東京一辺倒では
本当に井の中の蛙で自分を見失ってしまうと思います。
観光旅行などでもそれは解消できません。
現地に行って
現地の人たちと交流し
現地のものを食べて
心底笑い合う。
そういう体験が大事だと
つくづく思いました。
昨日の魚沼の積雪は1メートルぐらいでしたが、
5メートルとか普通になるとか。
道という道が
雪の壁で覆われ、逆にそれが安全だと言います。
八ケ岳と近いようで
似ているようで、
全然異なる日本の山村。
その体験でしかわからない
大きな違いに
日本の奥深さを感じました。