二人の子供の誕生日が
2月と3月なので、
日曜日に合同の誕生会をしました。
僕と妻と、
妻の妹夫婦と、
そして長女のボーイフレンドも合わせ、
合計7人での会食となりました。
場所は、神楽坂のイタリアン・フレンチレストラン、
「サクレフルール」というお店です。
飯田橋から神楽坂を登って3分ほど。
右に折れて少し行った
静かな商店街の中にありました。
”FROM PARIS”とあります。
パリ18区モンマルトルから日本初上陸!
本店の味を忠実に再現♪日常の食事の時間の中で
プチ・パリを。
謳い文句はフレンチレストランですが、
ところがどっこい!
ここはフレンチレストランの顔をした
”肉バル”です。
席につくとスタッフがやってきて、
一通りメニューの説明をしてくれました。
コースではなくアラカルトでいろいろ頼もうとしましたが、
メインの肉についてはスタッフが、
「7名ですので、1.1キロの
アンガス牛骨付きリブロースお勧めします!
骨が約200gなので
900gを7人で分けることになります。
ちょうどいいと思います。」
と、断言するように勧めるので、
言う通りにすることに。
そのかわり他にお酒やおつまみは、
いろいろなバリエーションを頼むことにしました。
サラダ、生ハム、ムール貝、
エスカルゴのクリームスープ・・・。
どれもとてもおいしかったのですが、
一番印象に残ったのは
「タルタル」でした。
タルタルソースはよく聞くけれど
そもそもタルタルって何だろう?
そう思ってみんなに隠れて携帯で検索したら、
「タルタル」とは諸説ある中
中央アジアの遊牧民族、タタール人から来ている、
という説に目が止まりました。
馬肉などを香味野菜と一緒に
細かく刻んで食べたという食文化が
ヨーロッパに広まって「タルタル」になった・・・。
そういえば「韃靼そば」という
健康にいいとされる蕎麦がありますが、
あれはタタール地方でとれる蕎麦から来ている、
という話を思い出しました。
「タタール」が「タルタル」になり
「韃靼」とも呼ばれている。
中央アジアの食文化の奥深さを
ひそかに感じてしまいました。
さて、その「タルタル」がやってきました。
これが「トマトとモッツァレラチーズのタルタル」。
そしてこれが、
「ブルーチーズとクルミのタルタル」。
ほかにも「サーモンとオレンジのタルタル」など
数種類注文しましたが、
どれもおいしい中、
僕の好みに合ったのは
「ブルーチーズとクルミのタルタル」です。
僕の好み、というか、
ワインにドンピシャ!
しかも頼んだワインが
ブルゴーニュのビンテージワインだったりしたので
なおさらです!!
タルタルを口に入れては
ワインで溶かし、
それを繰り返していたら
あっという間にパリ気分。
ほろ酔いどころかボロ酔い状態になってきました💦
ボロ酔いの中、
うわさの1.1キロのリブロース運ばれてきました。
ド迫力の肉塊です!
ナイフを入れると
まだ中がレアなので、
それをフランスから直輸入の
ホットストーンで焼きながら食べるのです。
「このぐらいの歯ごたえがあるほうが肉らしくていいな」
「いや、でもやっぱり和牛の方が好きだわ・・・」
そんな牛肉話で大盛り上がる、盛り上がる。
でもそんな話を耳にしながら、
かつて仕事で
和牛をもっと海外にPRしようと提案したところ、
やめて欲しいと言われたことを思い出しました。
その理由は、和牛は霜降りを作るために
いろいろな栄養剤や抗生物質などを注射した結果、
全部ではないにしろ失明している牛が多いのだとか・・・。
つまり、牛を糖尿病にしているのです。
この事実が明らかになると
動物愛護問題に抵触するらしいので
止められたのです。
ネットを検索すると
それらしい話が出てきますが、
多分その通りなのです。
おいしい肉塊を前に
いやな記憶を蘇らせてしまいましたが、
グラスフェッドのアンガス牛の肉塊を
大勢で囲んで食べる歓びは
ひとしおでした。
さて、最後に。
「タルタル」もおいしい!
肉塊もおいしい!
それがこのお店のクライマックスだと思ったら
そうではありません。
なんと、フライドポテトが食べ放題なのです。
それもマクドナルドなどで出てくる
フライドポテトとは違って、
分厚くホクホクの揚げたイモなのです。
パンもライスもいりません。
このポテトがその代わりをしてくれます。
4回ほどおかわりしたでしょうか。
さすがに頼み過ぎかなあ・・・
と思ったのですが、
店員の方はニコニコ顔で
もっといかがですか?
と聞いてくれました。
〆はコーヒーとデザートです。
「クリームブリュレ」と
「クレープシュゼット」をひとつづつ注文し、
7人で分けてもう限界!
お会計をしてもらったら
一人8000円いきませんでした。
とてもコスパがいいお店。
いや、コスパ以上に
大勢で肉塊をシェアする歓びを教えてくれました。
それは、焼肉とはまた全然違う歓びでした。
神楽坂という街は
独特の大人の雰囲気が漂っています。
僕の知り合いコピーライターが
神楽坂にこんなキャッチコピーをつけて紹介していました。
「別れるのに便利」。
神楽坂を言い当てた
すごいいいコピーだと思っていました。
でもそうじゃない神楽坂を発見した日曜。
みんなとの別れ際に、
またここで集おうね、
そう思ってタクシーに乗りました。