「えっ!こぶダイニングが閉店?」
スマホをいじっていた妻が驚きの声をあげました。
「うそだろう?」
と思って検索したら、
公式facebookで、
「4/24、本日の休みをもって
閉店することにしました。」
とありました。
ビックリです。
facebookを読んだら、
「腰から膝にかけて痛みが来ているため
もうこれ以上難しいと判断しました」
とありました。
僕がこぶダイニングに行ったのは
およそ2週間前の4/16のこと。
注文した鹿肉のハンバーグを食べる僕たちに
「どうだ、うまいだろう?」
と、ニコニコ顔で話しかけてきてくれた
きさくなシェフのくしゃくしゃの笑顔と同時に、
「もう腰が痛くてね・・・」と言いながら
ちょっとつらそうにしながらも
お客さんのテーブルと厨房を
行ったり来たりする姿が目に目に浮かびました。
よっぽどつらかったんですね。
でも、そんな体よりも気持ちが料理に行っていたんでしょう。
それを食べるお客さんのおいしい笑顔が
いうことを聞かない体を引っ張っていたんですね。
1000円以下で食べられる
八ケ岳らしい洋食屋さんに出会って、
またひとつ八ヶ岳の楽しみ方が増えたぞ・・・!
そう思っていた矢先のことなので
とてもショックですが、
小淵沢の食堂として
21年間もお店を続けてきたシェフのことを思うと
ゆっくりご静養してください。
いままでありがとう。
そんな気持ちでいっぱいです。
facebookを見ると
僕のようなファンの人からのメッセージが
たくさんありました。
ここにあったお店、いつの間にかなくなったね。
東京にいると
そんな光景が当たり前で、
なくなったことより
新しくなったことの方に興味が行ってしまいますが、
八ケ岳ではなくなったことのほうにショックを覚えます。
何故?どうして?もっと続けて欲しかったのに・・・。
それだけ記憶に残っているということなのでしょう。
500KBの写真と500MBの写真ぐらい
鮮明度が違っているのでしょう。
およそ2年前に八ヶ岳に山小屋を買って
ずっと出会いばっかりの日々でしたが、
初めて別れを経験したような気分です。
シェフの野中さんの体が心配ではありますが、
是非これからの人生、ご自愛ください。
鹿肉のハンバーグ、
信じられないくらい柔らかかったです。
オニオングラタンスープ、
目が覚めるようなおいしさでした。
付け合わせのカンゾウのてんぷら、
春ならではの味でした。
野生のえぐ味や苦さを
培った技術と生来の人柄で手なずけた職人技に、
今宵は東京でひとり、ありがとうの乾杯です。
※写真はfacebookより拝借しました。