今日の八ヶ岳は一日中梅雨らしい雨。
庭仕事ができないと思うと
目は部屋の中に行ってしまいます。
この殺風景なインテリアを何とかしたい・・・
と思うと、
いつもは100均やJマートにクルマを走らせるのですが、
今日は以前から気になっていた
韮崎市にある「アメリカヤ」まで足を伸ばしました。
このにょきっとしたレトロな
細長い5階建ての雑居ビルが全体がそうです。
1967年に出来たビルらしいっす。(モヤさま風)
当時は、1階が食堂やお土産屋、2階が喫茶店、3階が住居、
そして4階と5階は旅館だったそうですが、
高いビルなどなかった韮崎では
街のシンボルになっていたらしいっす。
そのオーナーが亡くなったあと、
15年ほど廃墟となっていたのですが、
地元の若い人が当時の活気を蘇らせようと
リノベーションして、
去年の4月にオープンさせたのが
この”新生アメリカヤ”です。
1階はカフェ、2階はDIYの雑貨屋、
3階はアート展示スペースやレコードショップなど
5つの部屋(お店)が集まっていて、
4階は事務所、5階はイベントスペースといった
フロア構成になっています。
まずは階段を上がって
2階の「アメリカヤ」という雑貨ショップに向かいました。
この狭い階段、
なんだかワクワクしてきます。
これがDIYの雑貨ショップ「アメリカヤ」です。
狭いスペースに
ビンテージ感たっぷりの道具や部品、照明器具、
小物や家具まで置いてあって、
思わず一つ一つに見入ってしまいます。
ちょうど僕が好きな
渋谷の「ACME」や吉祥寺の「JOURNAL STANDARD」を
いいとこどりした感じ。
で、若い店員さんにそれを話したら、
「あ、そうなんです!
ACMEやJOURNAL STANDARDで扱っている商品、
たくさんあるんです。お客さん、東京からですか?」
と言われ、思わずそうです、と答えたのですが、
今日はお隣り町、北杜市から来たのですよ。
あれも欲しいしこれも欲しい・・・
なんて久しぶりに子供に戻ったように
はしゃいでしまったのですが、
いや待てよ!
これだったら似たものがJマートにあった、とか、
100均でも買えるとか、
大人の自分が頭をもたげてきます。
まあここは一旦休憩をと、
店を出て3階へ。
そこはレコードショップやギャラリーなど
小さな小部屋が学校の教室のように
ひしめき合っていて、
フロア全体がアートな空間でした。
これは写真展をやっていたギャラリーです。
夢中になって見ていたら、喉が渇いてきたので、
1階のカフェに向かいました。
3階から1階へ降りる螺旋階段、
これまたいい雰囲気を醸し出しています。
そしてカフェはというと、
ポートランドなどにあるサードウェーブ系な雰囲気で、
すごくスタイリッシュ!
地元の高校生や若い奥様に人気なのでしょうね。
店内はいっぱいで、
こっそりカメラを向けると
どこもかしこも絵になります。
500円のアイスコーヒーを飲んで
一息つきながら、
携帯で「照明器具」などを検索していたら、
なんだか無性にリビングのソファの横に
読書用のフロアライトが欲しくなってきました。
そう言えば、2階に気になったのがありましたが、
1万5千円だったのでスルーしていました。
でも、そのオールドアメリカンで、インダストリアルで、
無骨なシルバーのシンプルな佇まいが、
急にかっこよく思えてきました。
思い立ったら止まらない。
アイスコーヒーをずずっとすすって
いそいそとお会計を済ませ、
また2階へ上がり、
気がついたら
そのフロアライトを購入していました。
梱包してもらっている間、
お店の店員の女性と、
小さい赤ちゃんを抱いた若いお母さんが
話していました。
「そういえば、●●ちゃん、どうしてる?」
「あ、先週来たよ!」
「あ、ほんと?じゃ、よろしく言って」
「わかった。言っとくね」
「じゃ、またね。バイバイ」
・・・
話の雰囲気から
多分昔同級生で
お互い社会人になって
地元に残ったり街を出たりしたけど、
久しぶりの休日、地元で会った。
そんな感じでした。
ひょっとするとUターンとかで
故郷・韮崎に戻ってきたのかもしれません。
かつての街のシンボルは
ここに生まれ育った人たちの心のシンボルとなって
見事によみがえっている気がしました。
古く小さい雑居ビルをリノベしただけの話ですが、
それが街のエンジンになろうとしている。
すぐ隣には
おおきな「ライフガーデンにらさき」という
ショッピングモールがありますが、
その何百倍も小さいこの雑居ビルの方に
韮崎の鼓動を感じました。
ちなみに「アメリカヤ」の駐車場、
お昼過ぎに行ったら満杯でした。
そんな時は「ライフガーデンにらさき」の
どでかい駐車場にクルマを止めて行くといいですよ。