週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

ネズミたちよ、我が山小屋には寄り付かないでおくれ。

去年の今頃でしょうか。

八ケ岳の山小屋の屋根裏や床下から

カサカサ音が聞こえるようになりました。

 

そんなに頻繁ではなかったので

別段気にせずにいたのですが、

11月に入って薪ストーブを焚くようになってから

その物音が勢いづいてきました。

 

カサカサならまだしも、

右から左へ、左から右へ、

タタタタタっと走る音や、

カリカリカリカリ何かを齧る音が

猛然と聞こえ始めました。

 

もう正体は明らか。

 

ネズミです。

 

いよいよ出たか~!

 

放っておいたら家がやられます。

Jマートでネズミの殺虫剤を買って

屋根裏や床下に

忍び込ませました。

 

どうせなら一番効きそうなものを・・・と、

買ったのは2000円ぐらいしましたが、

アース製薬の「デスモア プロ」というやつです。

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天井裏も床下も山小屋は隙間がなく、

かろうじて家の基礎のコンクリ部分に

このような隙間があったので、

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ここに入るサイズの

”投げ込み出来る分封タイプ”を選びました。

 

殺虫剤を投げ込んだのは1月の極寒の時期。

 

しょせん効かないだろう・・・と

半信半疑でやったのですが、

この基礎の隙間に置いておいた分封8個、

一か月後に全部なくなりました。

 

それからさらに一か月、

カサカサ、タタタタ、カリカリ・・・

みるみるうちになくなっていき、

4月に入って薪ストーブを焚かないことが

多くなってから、

音はすっかり消えました。

 

今は全く音がしないので

ネズミはすっかり駆除出来たのだの思います。

 

よっしゃ!

という想いがありつつも、

屋根裏や床下で

死んで腐りかけているその姿を想うと

何故か罪悪感にかられます。

 

ネズミは何も悪いことはしていません。

外の寒さから暖を求めて

たどり着いた山小屋。

そこは時折薪ストーブが焚かれて

快適な温度です。

 

僕もああ気持ちいい~、と思ったように、

ネズミたちもああ気持ちいい~、と、

うれしくて駆け回ったんだと思います。

 

そこにおいしそうな餌が紛れ込んできたのですから

お腹がすいて

夢中になって食べたのでしょう。

 

「デスモア プロ」は、

食べると内出血をおこし、

数日かけて徐々に死に至るので、

他のネズミに警戒心を抱かない、

とあります。

 

体の内部から破壊していく猛毒。

 

害獣とはいえ

そういう殺し方をしてしまった僕は

一番最悪な、いやらしい生き物のように

自分を思ってしまいます。

 

夏が過ぎ

多分あと一か月も経つと

薪ストーブに火入れをするでしょう。

 

奴らも薪ストーブの暖かさが嬉しかったのに

今年は奴らの駆け回る音が聞こえないのかと思うと、

悲しくもあり罪悪感もあり、

一方で安心でもあり・・・。

 

もしも東京のマンションで

ネズミを見たら、

迷うことなく殺して満足してしまうと思いますが、

山小屋ではそういう気持ちになれません。

命あるものすべてが仲間、というか、

そんな気分。

 

ネズミよ、

この冬は山小屋に入らないでおくれ・・・!

そう願って

この週末は夏じまい&冬の準備に、

八ケ岳に向かう予定です。