週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

散歩の途中で栗拾い

朝散歩をしていると

道端に栗が落ちている。

イガイガは大きいけれど

全体は小さい。

小さい頃の栗拾いを思い出し

靴の底でイガイガを剥ぐと

きれいな栗が出てきました。

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ちいさっ!

でも栗は栗です。

こんなものを10個ほど拾って東京に持って帰って

栗ご飯にしたら、

ちょっとした秋の恵みを味わるかも・・・

なんて思いながら

歩いていたら、

「おーい!」と声が聞こえました。

目を上げると

ご近所の山男、この地の主、Fさんではありませんか。

(このブログでこれまでFさんは何度か登場しましたが

最近僕の中では八ヶ岳の主です)

「これ、ずごいぞ!栗がいっぱいおっこっているぞ~」

Fさんは雑木林なのか畑なのかわからない栗の木の下で

栗拾いをしていました。

「こんちわ~」といって近づくと、

お店で売っているような

大きな太った栗が

たくさん落ちています。

 

でもこの土地、誰の土地かわからないし、

入っていいんですか~?

と言ったら、

「だってここら辺の家に誰もいる様子がないだろう?」

とFさん。

見ると2件ほど家があるものの

何年も誰も来ていない感じです。

「これ、放っておいても虫に食われるだけで

こんなもったいないことないだろう。

誰も拾ってあげないのなら

俺が拾ってあげるしかないだろう。」

 

うーん、確かにその通り!

 

「誰の土地かわからないけれど

家に人がいるようだったら

菓子折りの一つでも持って

”栗をいただきました”と言って

挨拶に行こうと思うのだが、

何せ誰もいやしない。」

 

うーん、確かにその通り!!

 

というわけで、

僕もその場所に行って

一緒になって栗拾いをしました。

 

道端に落ちている栗とは大違い。

その5倍ぐらいの大きさです。

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(上が道端の栗、下がFさんが拾っていた栗)

 

2人して童心に帰って栗拾いに夢中になっていたら、

「たくさんとれますか~?」

と、散歩中のご夫婦が声をかけてきました。

 

「いや~、これ見てよ。

こんな立派な栗が落ちているよ。」

といって、

両手いっぱいの栗をご夫婦にあげました。

 

「え~!うれしいんですけど、栗の食べ方がわからないし・・・」

と戸惑うご夫婦に、

「剥けばいいんだよ。それをご飯に入れて炊けばいいんだよ」

とFさん。

 

なんという豪快さ。

遠慮はしないけど、誠意は忘れず。

 

ややもすると人の土地だし

文句を言われて危険な人間関係になるのが怖いし・・・

なんて思いがちの昨今ですが、

その態度に感服いたしました!

 

僕も両手いっぱいの栗を拾いました。

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「今日は栗ご飯作れよ!はっはっは~!」

と笑って去っていくFさん。

でも家の山小屋には炊飯器やご飯を炊く鍋がまだないし、

家族で八ヶ岳の秋の味覚を味わいたいので

東京に持って帰って栗ご飯しますよ~!

って、もう聞こえていないな・・・。

 

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