この駐車スペースに
左から右に斜めに伸びる木があります。
こういう曲がったのはどんどん伐って
日が入るようにしなさいよ、と、
いろんな人に言われて
”断腸の思い”で伐りました。
何で”断腸の思い”なのかというと、
この木はサンシュユの木で
春先、2月とか3月ごろになると
葉を出す前に
黄色い花がポップコーンのように咲くのです。
(Wikipediaより拝借しました)
2月とか3月というと
一番気温が下がるときで、
ついつい気分も凍っているのですが、
そんなとき庭先に
このサンシュユとロウバイの花がぽっこり咲いているのを見ると
ああ、今年も春はやって来る!って
とても元気をもらうのです。
そのサンシュユを伐るのは
我が子を谷底に落とすようなライオンの気分なのですが、
庭をもうちょっと明るくしたいのならば
いたしかたない。
目をつぶって、神様に何かを祈って
チェンソーで一気に伐りました。
ごめんな・・・
近寄って切り口を見て年輪を数えたら
25~26個ほどの輪がありました。
僕の子供たちとほぼ同じ年。
枝の先には12月だというのに
つぼみがたくさんついていました。
このまま枯らしてしまうのが
あまりに悲しくなってきて、
その足で100均に行って
花瓶を買ってきました。
そうしてつぼみがついた枝を何本か伐って
水を入れた花瓶に刺しました。
ほんの自己満足かもしれません。
でもこうやってみると
咲いた花は春の便りですが
ぎゅっと閉じたつぼみは
勇気の便り。
たとえ曲がった木であっても。
明日東京へ戻りますが
もう何本か持って帰ろう。
たとえ花が咲かなくても。