アバルト595が納車され、
そうなると大事にしたいと思う気持ちが湧いてくるというもので、
車内の汚れを取るウエスでも買おうか・・・と
ふと思い立って、
たかがウエスのためだけに
オートバックス東雲店に行ってみることにしました。
子供が小さかった頃クルマに夢中で
毎週末のように行っていたこのお店。
懐かしいなあ・・・なんて思いながら駐車場に入ったら
雰囲気が全然違う。
お店やってないんじゃないの?
ぐらいお澄まししています。
なのに駐車場はそこそこ満車。
建物にはあのオートバックスのロゴじゃなく
「A PIT」と書いてある。
リニューアルでもしたのかなあ・・・
と思っておそるおそる入ってみたら、
店内はリニューアルどころじゃありません。
以前とは全く違うお店に変わっていました。
広い2階のメインフロアのど真ん中を陣取っていたのは
スターバックスコーヒー。
それを蔦屋がセレクトした様々なジャンルの本がびっしりと並んでいます。
そう、明らかにブックカフェなんです。
以前はクルマグッズがドンキのように並べられていて
あちこちで商品のプロモーションDVDが大音量で流れており、
さらにはDJブースがあって
さながらラジオスタジオだったような店内には、
おしゃれな環境音楽が静かに流れていて、
例えばポートランドにある倉庫のような雰囲気です。
肝心のクルマグッスはというと
その本棚を囲むように配されているのですが、
「オイル」「アクセサリー」「洗車グッズ」「タイヤ&ホイール」・・・
といった区分けではなく、
「旅とクルマ」「スポーツとクルマ」「自然とクルマ」
「家族とクルマ」「安心とクルマ」「キレイとクルマ」
「ガレージとクルマ」・・・といったように
ライフスタイルでコーナー分けされています。
例えばこれは「旅とクルマ」のコーナー。
フォルクスワーゲンファンじゃなくても
思わず買ってしまいそうなアイテムが揃っています。
例えばこれは「自然とクルマ」のコーナー。
キャンプブームのせいか
そんじょそこらのアウトドアショップ顔負けの
充実度です。
これは楽しい!
1時間までは無料で
2000円以上買うと2時間まで無料ということだったので
ウエスや本を2000円以上買って
スタバでコーヒーを飲むことに。
コーヒーを飲みながら
近くに住んでいる娘に
「A PITにいるよ」とラインしたら、
即座にしょっちゅう行くよ、と返事がありました。
そうなんです、
ここは若いファミリーやビジネスマンたちが集う
サードプレイスになっているのです。
激変したオートバックスでしばし思いました。
クルマというのは
明らかにライフスタイルを彩る道具になっていること。
ステータスのシンボルではなく
そこにはフェラーリやポルシェと同じ次元で
オンボロの古いクルマや
軽自動車なんぞがあること。
そうしてみんな身の丈に合ったカーライフを楽しもうとしていること。
考えてみればバブル時代は窮屈でした。
無理して911を乗ったこともあり
うわ!早い!!面白い!!なんて思った時もありましたが、
本当にそう思っていたかどうかは???で
評論家たちがそう言うからそう思おうとしていたのではないか、
と気がつきました。
もとい。
アバルト595という
1400CC、160馬力のイタリアの中古車を
新車の軽自動車車以下の値段で買ったのですが、
なあんだ、このぐらいが一番自分の体力にも精神力にも
思考力にも経済力にもフィットするではないか!
その選択は間違ってなかったと思うし、
まもなくガソリンで動くクルマなんて
淘汰されようとしている今は
クルマという趣味を最高に楽しめる
最後の瞬間なのかもしれないと思いました。