前回に引き続き
戸隠神社の旅の続きを書こうと思います。
テーマは「昼飯」。
戸隠と言えば蕎麦でしょう。
何といっても
出雲そば(島根)・わんこそば(岩手)と合わせて
日本三大蕎麦と言われていて・・・
なんてうんちくはもう遥かに読んでいただいている方の方が
詳しいはずなので、
”戸隠神社巡りの際のいいそば屋さんとの出会い方”
という切り口で
今回の旅を振り返りたいと思います。
10時前に中社の駐車場に偶然にもクルマを止めることができ、
そこから奥社まで歩いて行ったのですが
その道中に「極楽坊」というそば屋さんがありました。
まだ時間が早かったのでやってなかったのですが
「帰りはこんな店で食べてもいいかもね・・・」
なんて冗談半分言いながら奥社に向かいました。
奥社への道のりはほとんど修行に近いものがあり
行って参拝して帰ってくるまでに
1時間から1時間半ぐらいはかかるでしょう。
今回は混んでいたせいもあって
2時間近くかかりました。
もうヘトヘトです。
すぐにでも昼にありつきたいのと
どこのお店にしようかな・・・
なんて検索するような気力も失せていました。
暗黙のうちに目指したのは
行きに通り過ぎた「極楽坊」でした。
お店に着いたのは12時少し前でした。
僕らの前に1組のお客さんが待っていて
僕らは名前を書いて店内で待っていること10分、
まもなくテーブル席に案内されました。
店内はとても素敵な古民家風の作りで
懐かしい洋楽が静かに流れています。
外の景色に溶け込むように
体の汗を鎮めるように
心の渇きを癒すように、
空間のすべてが控えめに設計されています。
(なんていうとちょっとカッコつけすぎかな💦)
さて、注文したのは3品です。
・ざるそば(妻)
・とろろそば(僕)
・海老天ぷらの盛り合わせ(妻とシェア)
そばはというと細めの麺が
束にまとめられた”ぼっち盛”というスタイルでざるの盛られています。
海老天ぷら盛り合わせはというと
大ぶりの海老が3本と
3種類ほどの野菜が丁寧にからっと揚げられていました。
見た目、すごく上品。
そして一口口にすると
見た目をはるかに超える驚きの上品さ。
月並みですが
細めの麺は歯ごたえ、のどごしとも文句なく、
すうっと蕎麦の香りが鼻から抜けていきます。
例えは悪いですが
てきとーに買ってきた乾麺のそばばかりを食べていた僕にとっては
ずっと発泡酒ばかり飲んでいたある日
本物のクラフトビールなんぞを飲んで
「ええっと!全然違う。これが本当のビールなのかあ~」
と気づいてしまったあの時の感動に似ています。
ですので本物がわかるそば通の方には
ちょっと言いすぎじゃん、と思われるかもしれませんが、
なんちゃってそば通の方には
この感動を味わっていただけるかもしれません。
いや、本物がわかる方でも
参拝でクタクタになった体には
同じ感動が待っているのかも。
というわけで大変満足してお店を出たら
20人近くの人が店先で待っていました。
なにやら携帯電話で
「え?何?そっちも2時間待ちなの?
しょうがないな・・待つしかないね」
などと友人と会話している声が聞こえました。
それで最初の、
”戸隠神社巡りの際のいいそば屋さんとの出会い方”
という問に答えますと、
「食べログなどの評価に左右されず
神様を信じるように
行きついたお店に素直に入りましょう」
です。
他の店を知らない僕が言うのもなんですが
参拝した体にはどこのお蕎麦屋さんもおいしいですよ。
迷わず信じてお店に入る。
それがこの戸隠の神様の元での食べ方なんじゃないかと。
PS:
ちなみにあとで「極楽坊」を調べたら
2017年、2018年と
日本の蕎麦100選に選ばれた名店だとわかりました💦
これもお参りのご利益か・・・。