週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

珍しく来た仕事を断った

先月から今月にかけて

2つほど仕事の依頼が来たのですが

どちらも断ってしまいました。

 

来るものは拒まず

去るものは追わず。

 

なんて宣言していたのに

来るものも拒むようになってしまいました。

 

その以来とは例えていうと次のようなことです。

 

一つ目は、

「誰もが楽しめる料理を作りたい。

そこでこれから話題になりそうな食材情報を収集して

定期的にレポートして欲しい」

という依頼。

 

もう一つ目は、

「美食家もうならせるとびっきり高級料理を作りたい。

そこで料理のメニューを美しく整えて

インフルーエンサーたちに配って欲しい」

という依頼です。

 

あくまで「料理」に例えた話ですが、

僕はその「料理」の業界に長年いました。

食材のことも調理のこともわかるし

自ら腕を振るってきたので料理の味にも自信があります。

だからこそ僕にそういう依頼が来たのだと思うのですが

僕はもう楽しい料理も高級料理も作りたいとは思わない。

いみじくも両者とも

成功した暁にはその分の利益もシェアします、

みたいな話でしたが

なんだか鼻の先ににんじんを下げられたような

嫌な気分にすらなりました。

 

身の回りにある食材で

自分がおいしいと思える料理を作れる人を作りたい。

そこに幸せを感じることができる感受性を育てたい。

死んだ魚の眼をしたような若い人たちからこぼれる

始めてみる笑顔をシェアしてみたい。

お金はというと

そこに少しだけくっついてくれればいい。

もちろん少しよりいっぱいがいいけれど。

 

例えていうとそういうことだと

仕事の依頼話を持ってきてくれた

人材紹介サービスの担当者に言ったら、

「料理の世界にいた方だから

料理の世界をご案内しましたが、

料理のノウハウを伝授する

人材育成の世界をご案内できるよう

頑張ります」

と返してくれました。

 

その言葉で僕も志あらたになりました。

そろそろ自分が持っているノウハウを

次の世代に伝えていこう。

 

来月遂に還暦です。

来るものは拒まず、

なんて懐が広いふりするのはもうやめた。