週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

定年したら頭で覚えたことを実践してみる

GWは八ヶ岳にいます。

僕のブログによく登場する友人、

Aさん宅に遊びに行ってきました。

 

すると・・・

遂に出来上がっていました。

Aさん流DIY物置小屋が!!

 

Bifore ↓↓↓

 

After  ↓↓↓

 

これ、なにをどうしたかというと、

よくある白いスチール製?の物置が

古くなってみすぼらしくなって、

何度も買い替えようとしたのですが、

お金はかかるし

どうもパンフレットをみてもしっくりこない。

もっというと、

庭や周りの雑木林、山々の風景に似合わない。

だったら似合うように

もとある物置をそのままに造作してしまえ!

と相成ったわけです。

 

ポイントとしてはですね、

白い物置を緑に塗って

その周りを伐ってきた木の枝や幹で

囲うように覆ってしまって

薪棚や東屋にしたほか、

屋根はビニールシートを貼って

草屋根にしたのです。

 

知り合いの人の山から木を伐り出し

自分なりに設計図を書くことから始め、

およそ1年でこれを仕上げてしまいました。

 

写真は2階の仕事部屋からの眺めですが

なんと素敵な眺めか!

一番過ごす場所から見る風景を

自分なりに造作してしまった彼の想像力に

脱帽でした・・・。

 

ですが、それ以上に脱帽の理由があります。

彼は2年前にここ八ヶ岳に引っ越してくるまで

東京に住んでおり、

空間や建物のデザインコンセプトを作ったり

プロデュースしたりする仕事をしていたものの、

指示するだけで工具すら使ったことがなく

当然こんなDIYは全くやったことがない

素人だということです。

60歳になるまでの40年間やってきたことは

全部頭の中の出来事だったということです。

 

Aさん曰く、

「現場を見ていてなんとなく使い方や

理論はわかっていたのですが

自分でやってみるといかに難しいかわかりました。

口先だけではだめですよ~。

またやりたい!!」

 

最後の一言がものすごく重みのある一言でした。

 

そして話していて思ったことがあります。

 

定年したら趣味を活かそうとか、

新しいことにチャレンジしようとか、

まあいろいろ言われていますが、

そもそも趣味がなかったり

新しいことにチャレンジするのにハードルが高かったり、

やりたいことなんてなかったりするから

問題になっているのであって、

鶏と卵なんですね。

それがある人はとっくのとうにやっている。

それをできずに悶々と頭で考え込んで

堂々巡りを繰り返している人は

こんなふうに考えてみるといいのではないかと。

 

自分が学生時代で学んだこと、

やってきたことを、

ただ単に実践に移してみる。

 

というのも、

学校で学んだことも会社員時代でやってきたことも

頭の中の世界だったからです。

(そうじゃないくて現場やってきた、

という人も、もちろんいるでしょうけれど、

実はそういう人の方が定年後生き生きしてたり

するような気がします!)

 

Aさんもそうでした。

頭の中で世界観をこしらえ指示する立場から

それを自分で体を動かして実践してみた。

そうしたらはまっちゃった。

 

他の友人にもいます。

自動車メーカーに勤め工場長などを務めたS君は

自転車をパーツから組立てる楽しさにはまってしまい

サイクリング仲間と充実した日々を送っている。

 

化学品メーカーに勤めていたOさんは

積み上げてきた実証実験というもののノウハウを活かし

何棟もの薪小屋を建て

しまいにはコンポストトイレや電気まで完備した

家まで自作してしまって、

今では傍らで近所の化学会社に出向き

実験のアドバイザーをやって収入を得ている。

 

とにかく40年近く動きまくってきたのは頭の方。

体はというとずっと動けずじまいにいたのです。

だから今度は体を動かす番です。

若い時のように動かない?

もちろん。

若い時とくらべたらそうですけど、

いろいろ経験を積んだ頭が

大事なポイントやコツを的確に体に伝えてくれるので

無駄がない。

 

Aさんがそうです。

丸い柱と柱を直角に止めるのに

「どうすればラクで頑丈な止め方になるか、

現場を見てきた経験を思い出して

みようみまねでやってみたら、

自分には出来ない職人技だと思っていたことが

意外とすんなりできましたよ~」

 

僕はAさんと同じ年ですが

やってきたこと違うので

このようなことはできません。

すごいなあ・・・と思ってやってみたいと思うけど

それを新しいことにチャレンジだ!

とばかり思い切ってやっみても、

もし挫折したら余計に落ち込んで

元の堂々巡りに戻ってしまうような気がします。

要するにハードルが高い。

 

それよりも僕が40年間頭に詰めこまれた

文章で伝えることのノウハウや理論などを

例えば”教える”というような場面で

実践に活かすことの方が

すんなり入れそうな気がします。

 

例えばで言うとそういうことです。