週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

二地域居住で一番気をつけなくてはならないこと。

大雪が日本各地を襲った翌日の今日、

八ヶ岳に入りました。

 

神奈川から山梨へ、

そして八ヶ岳のふもとへと向かう道は

徐々に雪深くなって

きっとキラキラまぶしいぐらいに輝いているんだろうな。

そう思うと雪道の怖さより

風景の美しさが先だって

ルーテシアRSを西へと走らせました。

 

道中は想像した通りでした。

国道20号線から韮崎市に入ると

道端の雪が少しずつ高くなりはじめ、

国道141号線に入って北上し

山小屋へ向かう県道へとそれた瞬間

道には雪が残っており

スキー場へ行くかの如く銀世界が待ち受けていました。

 

つるつるとタイヤを滑らせながらも

何とか到着した山小屋は

稀に見る北国の冬でした。

 

愛するアバルトなんぞは

カバーもめくれあがってその上に雪が降り積もって

死んだ子熊のように冬眠した感じです。

 

さあ、一気に目をさますぞ!

そう思って荷物を抱えて玄関を入ろうとしたら

玄関のカギがない!

 

どのポケットをまさぐっても出てこない!

 

僕は山小屋のカギを東京のマンションの

家や駐車場のカギと一緒にひとつのホルダーに入れている。

さては・・・と思いを巡らせたら

駐車場で操作したときに

そのままおいてけぼりにしてしまったのかもしれない。

急いで妻に電話して駐車場に見に行ってもらったら

案の定ありました。

操作パネルに刺さったままのカギが・・・。

「あったわよ~。で、どうするの?」

と電話の向こうでニヤニヤしている妻の顔が目に浮かびます。

 

答えはひとつ。

帰るしかありません。

だって家のメンテナンスやアバルトのために来たのですから。

そのいずれもできないのですから💦

 

「今から帰ります」

そう電話で告げて

肉のわたなべに寄って予期せぬ東京での食卓のためにお惣菜を買って

そのままルーテシアRSを東へと走らせました。

 

なんという情けない一日。

東京に着いたのは午後の6時半。

玄関を開けたら帰るはずのない爺さんが帰ったのをみて

とらとこたが興奮して追いかけっこをはじめました。

 

「疲れたでしょ。お風呂わいているからさっさと入っておいで」

そう妻に促され

そうだな、今日の出来事を忘れよう!

と前向きになって風呂に入り

湯船のお湯を汲んで頭からかぶったら

沸かし忘れたかお湯ではなく水。

「ひゃああ・・・!」と声をあげたあと

その水が踏んだり蹴ったりの悪夢の一日の

禊の水に思えて

思わず笑ってしまいました。

 

というわけで日帰りになった八ヶ岳。

二地域居住で一番気をつけなくてはいけないのは

家のカギを忘れないこと

なのです。