週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

大切なアイデンティティが崩れていく喜び?!

この4月からただのサラリーマンに戻ってしまって

なかなか山小屋に行けていません。

一方で、

義妹の夫がテレワークが可能になって

ちょくちょく来るようになりました。

そして8月の頭は

義妹夫婦に私の妻と娘家族4人が合流し

八ヶ岳で山の夏を満喫したそうな。

 

僕はというと

仕事&猫の世話ということで東京で留守番です。

 

どうしているかなあ・・・なんて思いをはせていたところに

山小屋での暮らしの動画や写真がたくさん送られてきました。

 

いやはや。

あの静かなひっそりとした山小屋が遊園地並みににぎわっています。

中でも3歳と1歳の孫たちは

大喜びだったらしいのですが、

何に喜んだかっていうと

雑木林でもテラスでもなく、

ラウンジチェアに乗って

コーヒーカップのようにくるくる回ることで、

義夫が椅子を回してキャーキャー騒いでいる様子が

動画の半分を占めていました。

 

うーん、うれしいようで悲しいようで・・・。

 

このラウンジチェアは

イームズのラウンジチェアと言って

しかもハーマンミラーが販売した正規品。

昔務めていた会社を辞めて独立し

数年後になんとか会社が軌道に乗るようになって

その記念に買ったものでした。

確か70万とかしたような・・・。

そんなわけで僕にとっては宝物中の宝物で

僕だけの時間を一番楽しむために

広いリビングの眺めのいい場所に置いて

有名作家の如くウイスキーなんぞを傾けながら

物語の構想にふけるとか、

いやそれ以上に

座るというより眺めている方が多いくらいだったのですが、

孫たち二人のっけて

コーヒーカップのようにくるくる回っているとは・・・

何か自分のアイデンティティが

ガラガラと音を立てて崩れていく気がしました。

 

 

でもね、

一方で、よくぞ回してくれた!と

心のどこかで望んでいたりする自分もいたのも事実。

 

この椅子に限らず

八ヶ岳は自分が自分に戻れる大切な空間にしたいと

家具や装飾といったインテリア関係は

妻に何といわれようと我を貫き通してきたのですが、

自分が作った空間も

自分だけで使ってもつまらなくなってくるもので

誰かとシェアしたくなるものです。

場合によったら汚されたり壊されたりして

崩されていくのを見てみたいものです。

 

自分のアイデンティティなんてなんぼのものでもありません!

所詮死んだら一緒になくなるものですから。

 

そう、やがて子供たちには

どんどんこうやって僕の世界を破壊して

山小屋を自分たちのものにしていってほしいものです。

 

そういえば終活が進まない人は

自分のアイデンティティが邪魔をしているのかもしれません💦