週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

クルマと人生を語ったハンバーガーショップ@「BACK COUNTRY Burger&Cafe」(小淵沢)

土曜日にアバルト仲間のOさんと

久しぶりにランチをした。

場所は小淵沢の星野リゾートから徒歩5分にある

最近できたハンバーガーの店、

「BACK COUNTRY Burger&Cafe」である。

back-country.jp

 

どうやらこのお店は八ヶ岳アウトレットにあったらしいけど

ここに移転してきたという。

(うーん、気がつかなかった!)

2004年創業という意外にも20年近くの歴史を持つその味は

果たしてどうか?

 

12時に待ち合わせたのだが

週末とあって混んでるだろうと思い

僕は11:30に入った。

まだ店内は空いていたけど

”席だけ確保はご遠慮ください”とやんわり言われ

Oさんが来るまでアイスコーヒーを飲んで時間をつぶすことにした。

 

11:50分にOさんがやってきた。

ゲロゲロゲロゲロという

下品ではあるが懐かしく心に響くエグゾーストノートを轟かせ

駐車場に入ってくるグリジオカンポボーロという

微妙に灰色帯びた白のアバルトは

ドアミラーやフロントやリアのリップスポイラーが赤くなっていて

またしても進化を遂げていた。

 

「またいじってますね~」

挨拶がてらにいきなり聞くと

エンジンは吸気系チューニングを施し

車体の剛性を高めるためにバーを仕込んだという。

さらには今車高調整キットを入れて

サスペンションを全面的に刷新しようとしているのだとか・・・。

同じアバルト乗りだけど

僕の届かないところまで行ってガンガン楽しんでいる

Oさんの姿は、

Oさんの人生そのもので

いつももじもじしてしまう僕にとって

Oさんは「さあ、行こうよ!」と言って手を引っ張っていってくれる

頼もしい友人だ。

 

そんな話をしているところに

注文した「ハワイアンバーガー」(¥1,150-)がやってきた。

ハンバーガーショップに行ってメニューに

”ハワイアン~”とあると

間違いなくそれを注文してしまうのはなぜだろう?

 

そういえばハワイに行きたくなってきた・・・。

 

ってどうでもいいけど

そのハワイアンの味は

結構シンプルでやさしい味だ。

味が薄いということではない。

むしろジューシーでしっかり整っているのだが

ガツンと来ない。

ボリュームだってちょうどいい。

こういうのを総合してなんていうんだろうと考えていたら

Oさんが

「しかしアバルトはおっさんの下品なおもちゃですね」

というので

あ、上品というんだ、と気が付いた。

 

大人の上品なハンバーガー、ということです。

 

上品なハンバーガーでお腹を満たしたおっさん二人は

お店を出てお互いの下品なクルマを取り換えっこしてみようとなり

僕はルーテシアRSのキーをOさんに渡し、

僕はOさんからアバルトのキーをもらい、

それぞれ乗り込んで一路三分一湧水の広い駐車場を目指して走った。

 

前をOさんが走って僕がそれを追いかける。

自分のクルマが走るのを見るのは初めてで新鮮だった。

そして、クルマといえばおしりフェチな僕は

やっぱりルーテシアRSのリア姿はカッコイイなあ!

なんて嬉しくなってしまうのであった。

一方Oさんのアバルトはというと

随所に手を加えられていたせいか

普通のアバルトより勇ましく

とても乗りやすかった。

ああ、こうやって自分好みの相棒に育てていく楽しみこそ

アバルト乗りの本質があるんだろうなと

改めて思った。

 

三分一湧水の駐車場の公園のベンチでOさんとコーヒーを飲みながら

いろんなことをしゃべった。

八ヶ岳のこと、ペットのこと、家族のこと、健康のこと、仕事のこと。

いろいろな話をしても最終的に帰結するのは

いかに人生を充実させるか、ということである。

 

猫たちがそうであるように

年を取ってくると行動範囲が狭くなる。

よく猫は最後死ぬときは誰も知られないような場所で死んでいく、

という話を聞くが、

それは行動範囲が狭くても安全な場所だと悟ったからだと思う。

飼っている愛猫が死ぬ間際になって飼い主の膝の上にのってくるというのも

それと同じことなんだと思う。

それは複雑な人間の感情的解釈とは別に

とてもシンプルな生き物としての生き方が示されているようで

僕は思わず背筋が伸びる。

 

さあ、興味の範囲も行動の範囲も

どんどん狭くなっていくこれからの人生

君たちはどう生きるか?

 

今が人生で一番若いのです。

 

今を充実させることに遠慮なく躊躇なく汗をかこうと、

二人の会話はそんなふうに締めくくられて

お互い自分の下品なクルマにもどって帰路についた。

 

充実した土曜日でした。