週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

24年目にして駐車場がつなぐ人間関係

僕の住んでいる東京のマンションは

24年前に建てられた50世帯強が集う

集合住宅です。

僕は新築の時からの住人ですが

マンション管理組合の理事会メンバーになるのが嫌で

役が回ってくると妻に任せていました。

仕事が不規則で理事会に出席できないことが多い、

という理由で断っていたのですが、

それと同じくらいの理由に

家に帰ってまで人間関係の板ばさみに合うのが嫌だ、

ということがあります。

そんな性格なのでマンションの中でのご近所づきあいは

愛想よくやりますが

全ての人に一定の距離を持って接していました。

 

ところが今日

近所のジムで筋トレをしていたら

「同じマンションの方ですよね?」

と声をかけてきた男性がいました。

マスクでわからなかったのですが

少し前に理事長をやってくれたAさんでした。

理事会メンバーだった妻がお世話になったので覚えていて

その時のお礼を言ったら、

「Kさん(僕の事)はアバルトに乗っていますよね?

あれ、駐車場でときどき見るのですが

本当にいいクルマですよね~」

と言われました。

嬉しくなってAさんの乗っているクルマを聞いたら

アルファロメオのミトとのこと。

しかも奥様はフィアット500で、

イタリア車大好きだということがわかりました。

 

僕は同じマンションの人たちとは距離を置きたいので

あまり個人的なことには関わらないようにしていたのですが、

駐車場に行くと斜め向かいに

白のアルファロメオ・ミトと

ブルーのチンクチェントが並んで止まっていて、

ベンツやBMWのディーラーの

車庫のようになっているマンションで

唯一この2台のオーナーがどんな人か気になっていたのですが、

目の前にいたAさんとその奥様がそうでした。

 

思わず嬉しくなって人の目を気にせず話し込んでしまいました。

ミトの前は156に乗っていたこと。

大変なクルマでよく高速で止まったりしたこと。

それでもアルファが好きなこと。

ミトはマニュアルシフトだということ。

そんでもって奥様はマニュアルが困難なので

チンクのオートマにしたこと。

 

そんなアルフェスタにアバルトは響いたのでしょう。

夢中になってアバルトのことを聞かれたので

オートマだけどマニュアルでいつも運転していること。

妻も運転するので敢えてオートマ仕様にしたこと。

音がうるさくて下品なこと。

高回転ではめちゃ楽しいこと。

そうしてもう一台、

最近ルーテシアRSを買ったことなどを話したら、

もうイタフラバカ全開になって盛り上がりました。

 

ひとしきり盛り上がったところで

Aさんが言いました。

「そういえば駐車場に古いジャガーのクーペがあるでしょ。

あの人もバカですよ。

毎年50万ぐらい修理費がかかるので

たまらなくなって売ったけど

やっぱりまた欲しくなって買い戻しちゃったらしく、

奥様が怒ってました」

そんな風に言うAさんもそれを聞く僕も

バカを絵に描いたような大笑い。

こんどはそのジャガーバカも交えて話しましょう!

そう言って別れました。

 

こんなふうに同じ敷地内に住む人と盛り上がったのは

24年間住んでいるけど初めてのことでした。

 

駐車場がつなぐ人間関係。

東京のマンションでも

趣味でつながる人間関係が出来そうで

捨てたものじゃないですね。

東京賛歌!!