週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

変わらない、という奇跡。

先週末、

八ケ岳から東京に戻る月曜日のこと。

 

なんとなく憂鬱で

ずっとここにいたいなあ・・・

なんて思いながら庭に出て、

後ろ髪を引かれながら落ち葉溜まりを蹴ったら、

そこから緑の葉っぱが

顔を出しました。

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前日は雪がうっすらと積もった

冬ど真ん中の標高1000mの八ヶ岳ですが、

枯れ葉の陰に隠れて

しっかりとウォーミングアップしている命がありました。

 

見ると、

去年の晩秋に植えた球根も

こっそりと芽を出していました。

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去年の庭の記録を見てみたら、

2月8日にはロウバイの黄色いつぼみが膨らみ、

その2週間後には花が咲いて、

2月25日には福寿草が芽を吹き、

3月22日には梅が満開となっていました。

 

今日は1月23日。

一か月後にはもう春、

その便りが地面の中に埋もれていました。

 

気候変動。

地球温暖化。

異常な暖冬。

オーストラリアでは日本の国土ぐらいの森林が燃え続けている。

そう言えば南アメリカの森林火災はどうなったのか?

グレタさんとトランプ大統領の舌戦は

違う人種の地球規模の戦争のよう。

そのぐらい大きな変化の節目を知らせる出来事。

 

頭で考えると頭に来るけど、

じゃあ自分はどうすれば解決策を出せるのか?

と聞かれると、

答えが出せない自分が袋小路に入っていく。

 

そんな閉塞感が渦巻く中で、

山小屋の庭は

唯一ヒントを出してくれる。

 

「変わらないことが奇跡なんだよ」

 

変わらないことを前提に考える人間の左脳に

その考え、間違っている!

と言わんばかりに逞しい命。

 

そんな小さな感動から

足元を見つめ直そうとする右脳を

地球上のすべての人が持てば、

ほんのりでも出口は

見えてくるんじゃないのかなあ・・・

 

庭を注意深く観察していると

観察している僕は

地球のずっと上の方から

観察されているような、

そんな気がして、

それはそれでちっぽけだけどうれしくて、

山小屋を持ってよかったなあ、

と思います。

 

今週、来週と2週続けて行けないのですが、

再来週行った時には

いつものように春が芽を出しているかもしれない。

その変わらない奇跡に出会えることこそ

二地域居住の醍醐味です。