週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

コロナが去ったらもう一度行きたい八ヶ岳南麓記憶に残るレストラン15 後編:1位~7位

今日は先日に続き、

「コロナが去ったらもう一度行きたい

八ヶ岳南麓記憶に残るレストラン15」の

後編と題し、

7位から1位までをご紹介いたします。

 

※前回の記事はこちら↓↓↓↓↓ 

www.kogysma.com

 

申し上げた通り

僕は特別舌が肥えているわけでもなく

なんでもおいしいといって

食べちゃう雑食性人間なので、

なんでそこが〇位なの?

と違和感満載だと思うのですが、

八ヶ岳との二地域居住を始めて

わからないことや困ったこと、

不安を抱えた日々の中で、

ああうまい!と感じたお店なので、

”一杯のかけそば”のごとく

そのときの自分の心持や気分、

お店の雰囲気や人柄などに

十分左右されています。

その意味でぐるなびやRettyとも異なり、

私個人の抒情的体験記録だと思って

ご笑読くださいませ💦

 

第7位:こぶダイニング

 

ちょうど去年の今頃

2度ほど立て続けに行きました。

2度目のときでしたが、

シェフの野中さんから

もう腰が痛くてお店を閉めようと思っている、

との話を聞いて

ショックを受けたのですが、

なんと今では

「ギャラリーこぶダイニング」と

少しだけ名前を変えて

営業を再開しているではありませんか!

メニューはハンバーグとカレーに

絞っているらしいですけれど。

ここの料理は不思議なおいしさがあって

鹿を丸ごと一頭仕入れ

ハンバーグにしたり、

季節の山菜を使った天ぷらが付け合わせてあったり、

食材を知ると凝っているのですが

運ばれてくる料理の見た目は

シンプルで素朴な定食屋風。

だけど一口食べると

都会のお店じゃ味わったことのないような

じわっと深い滋味に溢れています。

”小淵沢のダイニング”

その名にふさわしい料理なのです。

もう食べることが出来ないのか・・・

と思っていたのですが、

本当にうれしい。

今度八ヶ岳に行ったら真っ先に行こう。

野中さん、応援してまあ~す!(人生の楽園風)

PS:昔と電話番号が変わっているのでご注意ください。

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第6位:そば処 三分一

 

俺を差し置いてそばを語るな!!

と、パン以上にうんちく奉行さんが多い

そばの世界を

ランキングするとは畏れ多き次第でございますが、

へへっ!あっしなんぞにも一票入れさせてくださいまし。

あっしはですね、

三分一のそばが好みでしてね。

それも寒い時期、太いえびの天ぷらが載った

二八そばってやつがですね。

ぞぞーぞぞーっと

思いっきりすすると

そばの味がぱっと口の中に広がるってわけで。

いや、もっとうまいそば屋も知ってますよ。

ですがあね。

ちょっとあっしの懐にはつらいんですよ。

結構繁盛しておりましてですね、

あっしは昼をずらして行って

わざと座敷に上がるのですが、

左側の席を陣取って

雪のアルプスを眺めながら、

食い終わったどんぶりに

そば湯を入れてすすっているとですね、

いやあ、庭仕事の疲れも

吹っ飛ぶというやつで。

最近は上品な店が多すぎて

ちょいと落ち着きませんで、

へへっ、あっしにはちょうどいいんでございます。

というわけで、6位にしたってわけでございます。

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第5位:かるみれんげ

 

正直あまり知られていない

麺とカレーのお店です。

国道20号線の長野との県境付近、

長野方面にクルマを飛ばしていると

何やら廃墟のような建物があるのですが、

その誰もいないはずの

くたびれた洋館のような

建物の中にあるのです。

そんなわけなので

店内も時代遅れのペンションのダイニング

といった感じで、

10人も入ればいっぱいになってしまうような

狭い店なのですが、

ここのカレーは一味違います。

いや、同じようにおいしいカレーは

たくさんあるのですが、

何が違うって

”後味”が一味違うのです。

不思議なのですが

ここのカレーを食べると

体温が1度ほど上がったかのように

体がじんわり熱くなるのです。

僕だけかと思ったら

一緒に行った妻も同じことを言ったので

錯覚ではないです。

その熱くなり方というのが

とても心地よい。

辛さ自慢のカレー屋さんでカレーを食べると

一気に汗が吹き出しますが、

そういう辛さではなく、

なんだか内臓が温まって

その熱が全身に回っていくような、

例えていうと

薪ストーブのような熱なのです。

その理由はというと

多分にスパイスへのこだわりにあるのではと察します。

別段特別なスパイスを使うとか

多種多様なスパイスの饗宴だとか

そういうことではなく、

よく使われるスパイスの質にこだわり

丁寧に分量を量って

独自の味にブレンドさせているといった感じです。

この後味体験は結構病みつきになりそうで

3回ほど行ったのですが、

毎回変わらず体温を上げてくれます。

パンやそばに加え

八ケ岳はカレーだって激戦地で、

ハッキリ言ってはずれはないです。

ですが、じんわりと体温を上げてくれる

その不思議なあたたかさがプラスされ、

第5位といたしました。

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第4位:パティスリー・アツタマ

 

たかね図書館の斜め向かいあたり、

県道沿いに隠れるようにお店を構える

ケーキ屋さんです。

ケーキ屋さんというより

パン屋さんと言ったほうが正解かもしれません。

地元の小中学校の給食用に

パンを届けているからです。 

でも広尾で修業したご主人が

ここに工房を継承し

その腕と感性をケーキに昇華させているのでしょう。

味はというと

子供たちの給食を担うがごとく

確かでまじめです。

飛びぬけた垢ぬけた感はないですが、

ドストライクの直球を投げてくるような

清々しさがあります。

ところでこう書くと

別に4位ほどでも・・・

とお感じになるかもしれませんが、

ここのご主人と奥様(なのかな?)が

美男美女コンビなのです。

最初にこのお店に入ったときでしょうか。

誰もいないので奥の工房に向かって

声をかけると、

はい~、といって現れた女性にドキリとしました。

パン作りなのかケーキ作りなのか、

そのさなかだったらしく、

額の汗をぬぐいながらの

キリリとした真剣なまなざしに心を打たれ、

そのあとケーキを買って会計時に見せてくれた

美しい笑顔に

心はとろけてしまいました。

僕はケーキは好んでは食べない方ですが、

八ケ岳に行くたびに

ちょっと寄ってしまいます。

シュークリーム2個ぐらいしか買わないのですが、

それでもきちんと対応してくれる

美しい笑顔見たさに。

そう言えばアツタマって

ご主人の名字かと思っていたのですが

その昔この辺は”安都玉地区”と言われていたらしく

そこから来ているんですね・・・。

地元の密着度、半端ないです。

こういうケーキ屋さんがあることを

是非とも北杜市民は誇りに思ってほしい。

いや、いずれ北杜市民を目指す僕の

誇りでもあります。

そんなわけで、というか、

ご主人と奥様(?)の真摯な姿と美貌にも惹かれ

第4位といたしました。

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第3位:こぱぞう

 

味もボリュームも値段も

3拍子揃ったとは

こういうことをいうのでしょう。

地元の食材を使ってアレンジさせた

絶妙のソースを

アルデンテのパスタに絡めてほおばると、

観光案内所では決してわからない

八ケ岳の魅力が

口いっぱいに伝わってきます。

それもおしゃれに。

店内の雰囲気もとてもいい。

白を基調にしたシンプルな空間は

ちょっとイタリアの街にありそうな

小さな食堂といった趣。

ちょっと懐かしめの洋楽が

静かに流れ、

心を落ち着かせてくれます。

お店の外に目を向けると

緑が背後から覆いかぶさるように

お店と一体の風景を作っています。

駐車場にはオーナーの愛車でしょうか、

フィアット500が

さりげなく止まっているのですが、

そこからいまにもジャン・レノあたりが

くたびれた夏服で出てきそうです。

というわけで

昼時は混んでいます。

ですがどんな混んでいても正確で、

一人一人がそれぞれ違ったメニューを頼んでも、

待たせることはありません。

それを奥の厨房で一人でこなすマスターに

心底プロフェッショナリズムを感じてしまいます。

ここにオープンして

まだ1年も経っていないのではないでしょうか。

しかしもう既に八ヶ岳の顔となるような

存在感を示しています。

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第2位:自然屋

 

山菜や川魚、キノコなど、

八ケ岳の山で獲れる食材を中心にしたお店です。

実は僕、今まで読み方を間違えていました。

「じねんや」と呼んでいたのですが

「しぜんや」でいいみたいですね💦

なんで僕が自然と「じねんや」と

呼んでしまっていたかというと、

「しぜん」というと「ネイチャー」の意味が

前面に現れます。

ですがかつては「じねん」と呼んで、

そこには「おのずからしかる」、

いうなれば、

「他力を借りずに、それ自身内在する力によって

そうなること」・・・

みたいな意味があることを聞きかじったことがあり、

こりゃ”じねんや”だと思い込んでいたのですね。

でも僕はあながち間違っていないと確信していて、

それは食べるとわかります。

山菜の苦み、川魚の楚々とした上品さ、

キノコの独特の香り・・・。

それらは生物が山の中で生き延びるために備えた

智慧の味、命の味であって、

うまいかまずいかという文脈では語りきれない

その奥深くに通底する

味の本質ではないかと思うのです。

その本質をすくいあげて

見事に料理へと昇華させている、

そんな感じがするのです。

だからなにを食べても、

ああ、そうそう!これが本当のわらびの味だよね!

なんて、

本当のわらびなんぞ知らないくせに

本当のわらびの味を思い出してしまうのです。

おのずからしかる。

そうなった命の味を損なうことなく

人の味覚へと送り届けてくれるのです。

どの料理もだいたい1500円から2000円前後

といったところで、

ランチにしたらちょいと高いと

感じるかもしれませんが、

おいしいという感動のほかに

生物の本来の味、

そして同じ生物としてその記憶を呼び覚ましてくれる

体験という意味では

学術的ですらある。

最初に行ったときに何も知らず、

「これらの野菜や山菜は

有機栽培とかなのですか?」

と聞いたら、

「山に生えているものなので

有機と言っていいのかわかりませんが・・・」

と、きょとんとされ、

ちょっと恥ずかしくなったことを

覚えています。

その意味では哲学的ですらある。

小難しいこと言っているようですが、

全部ひっくるめて、うまい!のです。

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第1位:コジシタ八ヶ岳

 

さて、いよいよ私の超個人的ベスト1位。

それは「コジシタ八ヶ岳」でございます。

自分でもなんでコジシタが?と思うのですが、

整理すればするほど順位があがり、

結果1位になっていました。

まずは僕がカキ大好き人間であるということ。

一度カンヌでバケツ一杯のカキを平らげ

それでも足りなかったというぐらいでして、

日本全国のカキを

生ガキ、焼きガキ、蒸しガキ、フライ・・・と、

この山の中で

いろいろな調理法で食べられる醍醐味は

オイスターバーを超えるものがあります。

次に店内のムードがいい。

僕が青春時代、

山あり谷あり、すべったころんだ、泣いた泣いた泣いた、

その合間を埋めるかのように

いつも心に灯をくれた

ブラックコンテンポラリー系の音楽が

静かに流れています。

多分ドームハウスというお店の作りが

その音楽を

すみずみまで行きわたらせているのでしょう。

抜群に心地よいのです。

このお店のオーナーは5年程前まで

西麻布のビルの地下でオイスターバーをやっていました。

上の階がコージーテーブルという名前のお店で、

その下にあるからコジシタだということで、

そのまま八ケ岳でもコジシタを名乗ったそうです。

僕はまだ夜行ったことがありません。

いつも行きたいと思うのですが

クルマで行くとお酒が飲めない。

このお店はランチも極上ですが

夜ワインを飲みながらオイスターに舌鼓を打つ・・・

というのが本当の楽しみ方だと思っていて、

この4月から北杜市ではデマンドバスが走り始めました。

渡りに船、なんという幸せ!

夜のコジシタを楽しめると思うと

八ケ岳のナイトライフに花火が上がるような気がして、

とうとう1位にさせていただいた、という次第です。

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以上、2回連続でベスト15位の発表となったわけですが、

どうもこのランキングという指標には

属さないお店がありまして、

最後にそのお店を紹介します。

 

アグネスカフェ

 

ここは僕たちが八ヶ岳で家を探している頃、

なかなかいい物件に巡り合えず、

僕がいいと思っても妻がダメだったり、

その逆もしかりで、

もうやめようか・・・とあきらめかけたときに

入ったお店で、

テーブルの上に物件案内の資料を広げて

二人でぼーっとしていたら、

ママ・アグネスがやってきて、

あら、こちらに別荘を探してるの?

私たちたくさん知っているから

是非案内させて!

といって、

ご主人のIさんが

僕たち夫婦に

いろいろな物件を案内してくれたのです。

単なる一見さんに

そこまでしてくれて、

さらに道中八ヶ岳のすばらしさを

滔々と教えてくれて、

俄然探す気力が湧いてきて、

そうして見つけたのが今の山小屋なのです。

アグネスさんとの出会いがなければ

僕はきっと八ヶ岳とは縁がなかっただろうし

こんなブログも書いていなかったと思います。

私をママと呼んで、と言われ、

還暦近いおっさんが

ママ~!

なんて呼ぶには恥ずかしい次第ですが、

本当の意味で僕らのママなんだとおもいます。

 

あ、料理のことを忘れてました💦

ドイツ料理です。

と言われてもピンときませんよね。

ビアホールぐらいしか思いつかない人は

是非一度行かれてください。

肉肉しさがぎっしり詰まった

パワーあふれるママの味です。

八ヶ岳で家を探している人は

相談してみるといいですよ。

 

「東京で有名なお店が

八ケ岳にも出店します!」

という案内と、

「八ヶ岳で有名なお店が

東京にも出店します!」

という案内があったら

どちらに魅力を感じますか?

 

30年前の僕だったら

前者だったと思いますが、

今の僕は確実に後者です。

 

それだけ八ヶ岳は

個性と魅力にあふれる

おいしさに溢れています。

 

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