週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

病院のセルフ会計で感じたこと

今日は痛風と頭痛の定期診断のため

かかりつけの病院へ。

いつも通り診察を済ませて会計に行ったら

これまでは窓口で担当の人が会計をしてくれたのだが

窓口の前に機会が2台置かれていて

機械で会計をするシステムに変わっていた。

そうしてそれを管理する女性が二人ほど。

 

ほう・・・。

コロナ対策なのか人件費削減なのかわからないけど

どんどん機械化が進んでいくなあ・・・

なんて思っていたら

初めてらしきお年寄りが名前を呼ばれ

会計をすることに。

 

ところが彼、

そんな機械には初対面らしく

使い方がわからない。

 

「これどうするの?」

と聞くと衝立を隔てた先にいる担当女性が

「初めに、”会計をする”という画面にタッチして

次に進んでください」とぶっきらぼうに言った。

 

その画面のどこに

”会計をしてください”と書いてあるのか

探しあぐねていたご老人は、

「どこにタッチするの?」と聞いた。
すると女性が

「”会計をする”とかいてあるところを

タッチしてください」

とこれまたぶっきらぼうに答えた。

 

なんとか見つけたご老人、

画面にタッチしたのはいいけれど

次にどうすればいいのかわからない。

「次はどうするの?」と聞いたら

また衝立の向こうの女性が

「操作方法が書いてあるので操作方法に従って

進んでください」と答えた。

 

その操作方法が書いてる場所を探すのに

おろおろしていたら

その女性が「料金が表示されますのでお金を入れてください」

と追い立てるように言った。

 

そもそも病院のスタッフの方々は

耳の遠い老人と話すことが多いせいか

いつもより大きな声で話すのだが、

小さい病院いっぱいに響き渡るその声は

怒っているように聞こえた。

 

お財布からお金を取り出したご老人、

今度はお金の入れる場所がわからない。

 

「お金、どこに入れるの?」と聞いたら

「コインを入れる、と書いてるところに入れてください」と

女性のオウム返しのような大きな声。

「お札はどこに入れるの?」と聞いたら

「お札入れ、と書いてるところに入れてください」と

さらに大きな声。

 

お札を入れる場所が下の方にあって

タテに入れる形なのでわかりにくそう。

お札を持ってさらにおろおろするご老人、

やはりどこにどう挿入していいかわからないようで

「どうやって入れるの?」と聞こうとした瞬間、

それを見ていた患者らしき女性がたまりかねて席を立ち

「ここに入れるんですよ」と指をさして教えた。

さらにそのあと領収書が下の方から発行されて出てくる。

「おつりはここから・・・。

そして終わったら領収書がここから出てくるので

取り忘れないでください」と丁寧に教えてあげていた。

 

「ああ、ごめんなさいね・・・何もかも初めてで。

助かりました、ありがとう」

とご老人はその女性に礼を言って帰って行った。

 

そのご老人の数人後に私の番である。

遠目に会計機を見て会計の予行練習を頭の中でしたが、

あんな風に大声で指示されたらやだなあ・・・と

ドキドキしながら順番を待った。

 

コロナでなるべく接触は避けたい医療関係者の

逼迫した状況はわかるし

セルフレジが当たり前になって来ている世の中なので

もちろんそうなっていくのは当然だと思うけど

機械は来院者の気持ちにまで寄り添うことはできない。

それをカバーすることにこそ

人がいる意味があるんじゃなの?

 

なんてつぶやいていたら順番が来て

いよいよセルフレジの初操作へ。

予行練習したせいか,

はたまたまだまだ若いせいか

すんなりと出来た!

 

ほっ・・・!

 

でも「お大事に!」とかそんな言葉すらもなくなった

機械よりも機械のような

会計の人たちの前を通り過ぎながら

「ほうら、とっとと出てってやるよ」

そんな気分で帰っていく自分もなんだかむなしい。 

 

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