ようやく隣家との間にある
樹齢30年以上のカラマツ、欅、杉の
合計7本を切り倒しました。
特殊伐採というすごい技を特等席で見て
感動のあまり涙してチームの面々と別れたあと、
そこにはこれまでにない5月の日差しが
差し込んでいました。
全ては終わった・・・。
薪小屋づくりも
ウッドテラスの塗装も・・・。
これまでずっとのどに刺さった小骨のような宿題が
全て消え去ったあとのさわやかな時間は
これまでに経験のない満ち足りた気分です。
そんな気分で倒されたカラマツを見ていたら
晴れていたはずの心に
再び雲が立ち込めてきました。
早くこの丸太を薪にして乾燥させないと・・・。
今回伐ったカラマツや欅の量はというと
上の写真の倍以上あると思います。
僕のように週末行ったり来たりする身であれば
全部で3~4年ほど持つと思うのですが、
カラマツなどは油分が多いので
しっかりと乾燥させなくてはいけません。
ざっと、今年と来年の二冬ぐらいは
薪の状態に割って乾燥させたいところです。
そのためにはこれらの丸太をチェンソーで玉切りにし、
それを斧で割って
薪小屋などの雨の当たらないところに
ストックしておくという作業をしなくてはいけないのですが
その作業を思い浮かべると
一気に萎えてきました。
妻から
「一気にやろうとしなさんな」
とLINEが来たのですが、
一気になって出来っこないです。
焦る気持ちを抑えつつ
気長に薪づくりにいそしむしかありません。
特殊伐採が終了した翌日、
一人チェンソーと斧を出して
丸太を伐ったり割ったりし始めました。
初夏の水を大量に吸いまくっていたカラマツは
斧を振り落としてもなかなか割れず、
欅などに関しては
カチーンと斧を跳ね返してきます。
玉切りした一つの丸太を斧で割るのに
10分ぐらいはかかりました。
1時間もしないうちに
前身から汗が吹き出してきました。
これから夏に向かって
この作業を限りなく繰り返さなくてはいけないと思うと
一気に疲れが倍増しますが、
この薪が燃え盛る薪ストーブの上で
じっくりスープなどを煮込みながら
大好きなデヴィット・サンボーンなんぞを聞いている
この夏の先にある冬を想像したら、
それが碁を打つように楽しみへと裏返しされていきました。
山の暮らしで苦労は絶えません。
苦労が終わることはありません。
でもそれが必ず楽しみへと跳ね返ってくるのが
山の暮らしの醍醐味です。
こんなシンプルなことで未来への渇望を与えてくれる
山での暮らしを、
今を生きる若い人にも
おすそわけ出来ないものかと
真剣に考えてしまいました。