今日韮崎のスーパーで買い物をしたあと、
クルマに戻ってふと見たら、
フロントバンパーの下に
こすった傷があるではありませんか！
いつ、どこでつけた傷かまったく見当がつきません。
あ～あ、まいったなあ、こん畜生め！
と一瞬思ったのですが、
意外とそうでもなく
あらやだ、どこで汚しちゃったかしら？
ぐらいにしか思ってない自分に気づき、
クルマを変えて自分も変わったことを実感しました。
以前僕は「ＢＭＷ１３５iクーペ」という
ＦＲの結構ばかっぱやいクルマに乗っていました。
それを売ってレガシーのワゴンに替えたのは
八ヶ岳の家を買ってすぐ、
ちょうど１年前のことです。
セカンドハウスを探して
あちこち動き回ってる頃は、
このＢＭＷにぞっこんで、
どこに行くにも一緒だったのですが、
何年か前の３月末、
増冨温泉に湯治に来たときに、
すっかり春で雪がもうほとんどないにも関わらず、
わずかの氷で宿の前で滑って
川に落ちそうになって以来、
ＦＲ車は絶対に冬は乗らないようにしよう、
と心に決めました。
そして、八ヶ岳に家を買ってから。
冬は冬で薪ストーブに暖められた部屋で過ごし・・・
なんて考えたら、
四季を通じて来れるクルマでなくてはなりません。
しかも、山の中で未舗装の道路もたくさんあります。
ＢＭＷを手放すのは、とても心が痛んだのですが、
もっと燃費が良くて、
ガソリンはレギュラー仕様で、
四輪駆動でガツガツ走れて、
傷つこうが汚れようがぶつけようが気にならず、
荷物がいっぱい詰めて、
音楽がちゃんと聴けて、
エアコンも効いて、
修理費用もそんなにかからないクルマ、
という条件で絞っていったところ、
レガシーのワゴンに行きつきました。
このレガシー、
５年落ちの中古ですが
買った時は１７０００キロしか走っていませんでした。
高崎のディーラーに見に行ったら
傷一つなく、もちろん程度も申し分なし。
車両本体価格、およそ１６０万で即決しました。
あれから１年。
八ケ岳に通うようになり、
現在の走行距離は２８０００キロ、
年間で１３０００キロの走行になります。
そこそこ走っている部類に入るのではないでしょうか。
走るだけあって、この１年いろんな傷を受けました。
ボンネットには１００円玉でひっかいたような
１０センチほどの傷があります。
右の後輪のホイールバンパーには
駐車場で擦った傷があります。
左のサイドミラーはぶつけてぐちゃぐちゃになって
全取っ替えしたので、
なぜかそこだけ新しいという違和感。
何より右の後ろサイドをご覧ください。
これはですね、
一か月前に私が一人八ヶ岳でぎっくり腰をやり、
翌日妻に電車で駆けつけてもらい
東京まで連れて帰ってもらった時に、
妻が駐車場でぶつけた傷です。
ぼっこりへこんでます。
かつてのＢＭＷに乗っていた時の僕だったら
きっと血相変えて騒いだことでしょう。
思いっきり落ち込んだことでしょう。
でもなんだかレガシーに替えたら
ちょっと洋服が汚れたな、ぐらいの感じ。
むしろ傷を愛おしいとさえ思っている自分がいます。
誇りに思ってにやっとしている自分がいます。
八ケ岳の思い出が少しずつ増えて
うれしくさえ思っている自分がいます。
別段気にすることなく、
傷のまんま口笛吹いて乗っています。
（いずれ修理に出そうととは思ってはいますが・・・）
クルマを道具として思えるようになり、
むしろクルマの方も喜んでくれているのかな、
ぐらいな、
”俺とお前”みたいな距離感です。
そんな風に肩の力が抜けた自分を
悪くないと思っています。
そう言えば八ヶ岳で
いろいろ家を案内してもらっている時、
不動産の方が面白い話をしてくれました。
とあるお客さんにいくつか物件を
案内して回っている時のこと。
ポルシェカイエンのＳＵＶ、
四輪駆動で来たお客様のようで
これだったら山道も走れるな、
と思い、
安心してある物件を案内しようと
舗装された道路から未舗装の私道（山道）に入ろうとしたら、
立ち往生してこれ以上行けない、と言い出したそうです。
いや、だってこれ四輪駆動でしょ？
大丈夫ですよ！
と言ったら、
そうじゃなくて傷つけたくないんです、
とのこと。
不動産の方、思わず、
八ケ岳はやめたほうがいいんじゃないですか？
と言っちゃったそうです。
１年以上前は、僕もそう言ったかもしれません。
それがもう１８０度方向変換しています。
このレガシーとは
いつまで付き合うことになるかわかりませんが、
僕が免許を返納するぐらい老いぼれるまで
一緒になって老いぼれてくれるような、
老いぼれ同士、死ぬまで一緒でいようぜ！
みたいな関係になれればいいな、
なんて思っています。
とか言いながら、また目移りするんでしょうけどね💦
