週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

サラダが主役のカレー@原村

僕の八ヶ岳の家の最寄り駅は

甲斐大泉になります。

(といっても駅から徒歩20分以上💦)

清里や小淵沢も近いので

時折クルマを飛ばすのですが、

原村の方には

あまり行ったことがありません。

 

原村といえば、僕にとって

ペンションのメッカ、というイメージ。

テニスもできないのに

テニスウェアを持って、

サーフィンもできないのに

ファーラーのパンツとデッキシューズで、

学生時代に男友達と行きましたよ。

 

目的は、ギャルとの出会い!

今思うと自分を絞め殺したくなる(笑)

 

「やさしいオーナーとのふれあい・・・」

→それにつられて来る女の子とふれあうぞ!

 

「心のこもった手作りの料理・・・」

→それを食べる女の子を食べたい!

 

って、不純だらけの野獣に

運命の出会いなんて訪れるわけがありません。

 

ぼんやりとしか覚えていないのですが、

そこで3人の女性グループと出会ったものの、

ものの見事に玉砕した記憶があります。

 

オーナーのやさしさも

手作り料理のおいしさも

何一つ記憶に残らず

すべてが恥ずかしい生ごみになって

まだしぶとく腐り果てていない場所、

それが僕にとっての原村でした。

 

その原村が、意外と近い場所にあるんですね。

知らなかったというよりも、

知ろうとしていなかった場所。

あえて遠ざけていた場所。

 

まあでも、この年になると

青春の傷のかさぶたも

かゆくて懐かしい場所になるものです。

 

そんな僕の過去も知らず、

たまには原村の方に行ってみない?

という妻の意見に、

一瞬ドキッとしたものの、賛成。

最高の秋晴れに恵まれ

原村までランチドライブに行ってきました。

 

行ったお店は、「ミントガーデン」という

有機栽培の食材にこだわった

カレーで人気のカフェです。

 

www.lcv.ne.jp

 

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場所は、八ヶ岳中央農業実践大学校の少し先にあります。

 

まさに過去のかさぶたをひっぺ返して

そこに塩を塗るかのような

ペンション風の建物です。

 

中に入ると

あの時の自分にはおよそ似合わない

空間が広がっていました。

 

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傷跡がヒリヒリ痛むのかと思いきや

意外にそうでもありません。

「ペットも可」ということもあり、

お店の中のあちこちに

ペットを愛するオーナーの気持ちが見て取れます。

 

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僕は「豆乳野菜カレー」を、

妻は「チキンカレー」を注文しました。

(どちらのカレーもナンでいただきます)

 

注文するときに、

「サラダは多めにしますか?少なめにしますか?」

と聞かれたので、

もちろん二人とも、多めで、と答えました。

カレーにつくサラダなので、

小鉢程度の分量だろうと思ったからです。

しかしまもなくやってきたサラダにビックリ!

大きいお皿にてんこ盛りです。

 

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あまりの量にある種の闘争心が芽生え

気合を入れて食べ始めましたが、

シャキシャキの旬の食材は

歯ごたえこそあれ胃に優しく、

どれだけ食べても

もっともっと胃がおねだりします。

ムシャムシャと夢中になっていたら

カレーとナンがやってきました。

 

その至ってシンプルな姿と

サラダを見比べてみてください。

 

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あきらかに主役はサラダです。

カレーとナンをおかずに

サラダをごはんのようにいただく。

 

はたしてこれでお腹は満たされるのか・・・

そう思ったのですが、

食べ終えてみると

汗が出るほど満ち足りた気分。

(汗はカレーの辛さでやなく、たくさん噛んだから)

 

心のこもった手作り料理とは

相手の体をいたわる料理。

こういうことを言うのかも・・・

 

やさしいオーナーとふれあい、

心のこもった手作り料理をいただく幸せ。

40年近く前にはまったくわからなかった

原村の醍醐味に目覚めてしまった感じです。

 

若かりし青春時代のバカさ加減に

恥ずかしさを覚えつつも、

大人になった今

本当の原村とのふれあいに

こころも満たされました。

 

天気のせいではなく、温かかったです。

新鮮な食材が、おいしかったです。

 

やさしくてほんのすこしスパイシー。

 

早く腐れ!と思っていた記憶の残滓は

長年の時を経て醗酵し

意外な味力を放ち始めました。

 

原村、好きになりそうです。