週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

記憶の宝に囲まれて。

今日も明日もイベントの仕事があって

東京を離れられなかったはずなのですが、

雨で両日ともイベントが流れ、

運よく八ヶ岳に来ることができました。

 

このところの豪雨で

実家近辺で多くの死傷者や行方不明者、

非難している人が出ていて

胸を痛めていたさなか、

運よく、なんて言ったらとんでもない話だし、

僕だけこうして

ラッキー!と言わんばかりに八ヶ岳に来てしまい、

うれしさとうしろめたさが行き交い、

複雑な思いでしたが、

しとしとと雑木林に降る雨に

そんな東京のストレスは

どんどん癒されていきました。

 

八ケ岳の山小屋は

何らダメージはありませんでした。

 

薪ストーブを焚こうかな、

と思ったのですが、

そこまで寒くもなく、

布団を変えようかな、

と思ったのですが、

そこまで寒くもなく、

でも3週間前に来た時は

緑に満ち溢れていたみょうがの葉が枯れ、

見上げると樹木が色づき始め、

明らかに冬が近づいてきているのが

わかります。

 

部屋に入ると

室温14度。

湿度72%。

 

空気を入れ替えようとして

あらゆる窓を全開にしたら、

湿度があっという間に80%になりました。

 

意外に家は

雨の湿気を食い止めていたのかも。

木の壁や天井が

湿気を吸っていてくれていたのかも。

 

静まり返った部屋は

相変わらず僕の大好きなものたちが

遅かったじゃないか!

とばかり無言で迎えてくれます。

 

数か月前、

年老いた両親が住む実家に行って、

整理整頓していたら、

僕が小学校とか中学校とかに描いた絵が

出てきました。

当時僕は妄想少年で、

日本地図を見ながら

鉄道の通っていない街をえんぴつで結び、

時刻表を書いてみたり、

ピアノで作曲してみたり、

詩をかいたりしていたのですが、

そんなノートに混じって

ポルシェ911の絵が出てきました。

 

小学生の高学年の頃、

スーパーカーブームにはまった僕でしたが

中でも大好きだったのは

ポルシェ911でした。

知り合いの伊豆の別荘に呼ばれて

家族そろってクルマで行ったとき、

夜遅くいよいよ別荘に到着しようと

信号待ちをしていたら、

そこを心臓に響くような轟音と共に

ポルシェ911が通過していったのを見て、

それ以来虜になってしまいました。

 

その時の風景は、

今でもカラーで残っています。

 

そして、その時の風景を、

本を見ながら重ね合わせてスケッチしたのが

この絵です。

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何かの裏紙に描いたのでしょうね。

もう日焼けしてボロボロで

乾燥した海苔のように

両手でクシャっとすれば

紙吹雪のようになってしまうでしょう。

 

最初は捨てちまえ、と思ったのですが、

この絵を見て

また伊豆での残像がよみがえってきました。

 

いずれはポルシェに乗りたい・・・!

そう願いを込めて描いた絵は

あまりに稚拙ですが、

僕の過去の夢を雄弁に語ります。

 

先日来た時に

この雄弁な画を

3000円弱で韮崎のアメリカヤで買った額縁に入れて

飾りました。

 

今日一番最初に目に入ったのは

このポルシェ911でした。

 

天気があまりよくない週末になりそうですが、

僕の記憶の宝に囲まれて

ひとり静かに雨音を聞くのはいいものです。

とても贅沢だな、って感じます。

 

明日は薪ストーブに、

今年最初の火入れをしてみようかと思います。

 

 

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