所用で筑波まで行き、
その帰り、
いつも立ち寄る農産物直売所
「みずほの村市場」に行きました。
筑波に行くと必ず寄る直売所で
野菜が本当においしいのです。
商品へのこだわり、
季節のイベント、
接客・・・などなど
どれをとってもチャレンジャブルで、
日本の直売所の革新的リーダーでもあり、
これまで数々のメディアに紹介されてきました。
今日ここでレジで会計をしていたら、
3歳ぐらいの小さな男の子が
「すみません・・・」といって、
牛乳瓶なのかジュースの瓶なのかわかりませんが、
空になった瓶をレジの担当者に差し出しました。
するとレジレジ係の人が
「すみません、ちょっと待ってください」
と僕のレジをいったん止めて、
男の子の瓶を受け取ると、
「ありがとうね」と言って
10円玉をその子に渡しました。
10円玉をもらった男の子は
嬉しそうにはにかみながら、
「ありがとうございます」と言い返して振り向くと
少し離れたところに立っていた
その子のおばあちゃんらしき人に
やったあ!とばかり手を振って
走って行きました。
そうか。
ここでは空き瓶を持っていくと
10円をバックする
リサイクルの取り組みをやっていたのです。
記憶をたどると
僕も瓶を返しにお店に行き
5円なのか10円なのかをもらって
とても嬉しかったのを覚えています。
こういう仕組みを「デポジット制度」といいます。
僕はこの制度が
瓶に限らず、
ペットボトルやアルミ缶、スチール缶、
プラスティック容器・・・などなどに
もっともっと普及して欲しいと思っています。
デポジットの金額は1円でもいい。
それを持って行くことによって
容器にも価値があることがわかる。
お店の人との交流が生まれる。
ゴミの回収の手間が減る。
リデュース・リユース・リサイクルのすべてを満たす。
そして何よりお金をもらえてうれしい!
一石三鳥の社会体験なのです。
僕の前に現れた小さな男の子は
ほんの1分程度の間に
とてもすごいいい体験をしたんだなあ・・・と、
思わず微笑んでしまいました。
人は地球から多くのものを搾取してきましたが
根本的にそれらのすべては
地球からの預かりもの(デポジット)で
本来は地球に返すべきものなのだと思います。
捨てる、という言葉はなんとなく嫌いです。
預かっているのだから返す、というのが、
すべてのものに当てはまるのではないでしょうか。
東京に戻る道中、
国6号線は
コロナ禍の緊張がほぐれたひとときだからでしょうか。
かなり渋滞していましたが、
ノロノロ運転の中で
ずっとそんなことを考えていました。