週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

脇役の野菜がおいしいフレンチ@「ビストロ・トマテ」(北杜市武川)

週末の八ヶ岳は雨。

僕は仕事でPCに向かいっぱなし。

妻は庭に出れず

一日中家の掃除をしていました。

 

妻はマグロ=回遊魚。

とにかくにぎやかに動いていないと死んでしまいます。

僕は深海魚=あんこう。

とにかく静かにじっとしていないと狂ってしまいます。

 

この全然別の魚種が一致することは

あまりないのですが、

久しぶりに外でのランチ、しかもフレンチ、

ということでかみ合い、

東京に戻る日曜日

久しぶりに外にランチに行きました。

 

武川にある農業体験実践施設

アグリーブルむかわ」にある

「ビストロ・トマテ」です。

www.hokuto-kanko.jp

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 地元の食材を使った

ジャンルでいうと

”フランスの田舎料理”といった感じですが、

味も量も超満足でした。

 

注文したのは

僕が、

「富士桜ポーク豚バラ肉

シャモニー・猟師風赤ワイン煮込み」

妻は、

「青森県産純輝鶏のコンフィ

バルサミコクリームのソース」

です。

(名前が長い・・・)

 

まずは両方に共通の

サラダとパン。

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サラダを一口口にした妻は

「クレソンが甘い!」といい、

僕はクレソンは入っていないような気がしたのですが、

ドレッシングもせいもあるのでしょうか、

全部の野菜が甘くシャキシャキとおいしい。

 

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そしてこのパンが

焼き立てふわふわで香ばしく、

妻が「このパンもここで焼いてるんですか?」

と聞いたら、

パンまでは手が回らなくて

東京から取り寄せています、とのことでした。

このパンとサラダで

黙っていたらごちそうさまでした!

となってしまいそうなので、

そこは理性を効かせて

しばし外の景色を眺めたりして。。。

 

このお店は全国的にも有名な桜の名所

眞原桜並木道に面していて、

甲斐駒ヶ岳も望めるベストロケーションにあります。

確か僕たちが八ヶ岳に山小屋を買った3年前の春、

ここの桜を見に来たら、

おしゃれな建物が建築中で

ここは何になるんだろう?

と楽しみにしていました。

 

やがてWEBや雑誌でここが

フレンチレストランになったことを知り、

いつかは来ようと思っていました。

 

でも、僕の山小屋がある場所は大泉の方。

国道20号を超えて武川の方に来るには

結構時間がかかり、

同じ北杜市なんですが

あまり縁がありませんでした。

 

今は梅雨。

駐車場の石垣には苔が生え、

桜の木は緑の葉が茂り雨に濡れ、

甲斐駒ヶ岳は雲に隠れて見えませんでしたが、

こういうしっとりした季節は

意外に武川に合うなあ、と思いました。

ひょっとするとちょっと軽井沢に近いのかもしれません。

 

またこの辺にはサルがいると聞いていたのですが、

1年ほど前にここを通った時に

この店のお向かいの家の庭に

たくさん犬が駆け回っていて、

ああ、この家の人は犬が好きなんだなあ・・・

とほのぼのと思っていたら、

突然するすると木登りをするので

目をこすってよく見たらサルだってことがわかり、

田舎によくあるこの手の情報が本当であることを

確信次第でした。

 

そんなこんなの昔の光景を思い出していたら

メインの料理がやってきました。

 

こちらが豚料理です。 

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そしてこちらが鶏料理です。

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写真でもわかると思いますが

肉が隠れるほど野菜が載っています。

そのそのたくさんの野菜たちは

上手にそれぞれの肉の味を引き立てたり

脂っぽさを中和させたり、

絶妙の脇役を果たしていました。 

 

途中でシェフの方がやってきて、

黄色と緑のパプリカのようなかぼちゃのような

野菜を指して

「これ実はズッキーニでして

このコロナ禍で暇に任せて作ったら

まあるいズッキーニが出来たんです。

美味しいでしょ?」

と嬉しそうに自慢してくれました。

 

お世辞抜きにうまいです。

というか食べたことのない野菜の種類でした。

とうもろこしも甘いし、

インゲンもしっかり濃い夏の味を醸し出してくれている。

肉料理なのに

付け合わせの野菜でこれほど盛り上がるとは

思いもよりませんでした。

 

味も量も重量級のフレンチを胃に納め

コーヒーで一息ついて

一路東京を目指そうと席を立ったら、

ああやっぱり戻りたくないなあ・・・

なんてしみじみ思い、

その途端僕の居場所はもう

八ケ岳なのかもしれないなあ・・・

と気がつきました。

 

またコロナの感染者数が増えだしています。

還暦前の仕事をリタイアするかどうかの微妙な年齢。

マグロの妻が運転するクルマの助手席で

アンコウのように深いところで考えにふけっていたら

いつの間にか眠ってしまい、

気がついたらもうそこは新宿でした。