週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

大人には山小屋のようなおもちゃが必要なのです。

久しく会っていなかった

大学時代の先輩Iさんから

早く遊びに来い!とのお誘いを受け、

彼の別荘へと昨日1泊してきました。

 

彼の別荘は富士山のふもと、

鳴沢にあります。

 

同じ山梨県なのですが、

どちらかというと箱根に近い雰囲気です。

僕の山小屋同様

管理会社が管理する別荘地にあるのですが、

標高はうちより200mほど高い1200m。

植栽も温度も気温もほとんど変わらないのに

八ケ岳南麓とはどこか違うのは何故だろう・・・?

 

やはり八ケ岳と同じような建物を右に左に見ながら

奥へ奥へと進んで行くと

Iさんの別荘がありました。

 

2階建ての建物は大きく、

うちと同じ30年近く経つとは思えないほど

しっかりと美しい。

f:id:kogysma:20200807213610j:plain

 

午後の2時前に到着したのですが

到着するなり燻製をし始め

奥様と3人でビールで乾杯!

f:id:kogysma:20200807213727j:plain

 

夕方は外でBBQに突入し

いろんな話で盛り上がりました。

f:id:kogysma:20200807213908j:plain

 

Iさんは学生時代バリバリのサーファーでした。

ソウルミュージックが大好きで、ノリが良く、

言い換えればいい加減で、

僕のソウル好きも彼の影響なのですが、

カリブとかに行って黒人と一緒に踊りながら

焼き鳥屋でもやりたいんだよ・・・

と言っていた彼が、

富士山のふもと、標高1200mのところに

別荘を買うなんぞ、夢にも思いませんでした。

 

彼もそうですが奥さんも

7~8年ほど前に大病を患い

今は大丈夫なのですが、

どうせ死ぬんだから

だったら大好きな自然の中がいいよな、

ということになり、

海で溺れるよりも富士山の噴火で焼かれた方が

まだすっきりすると思わね~?

カカカカカ!と、

いつもの調子ですちゃらかな感じで笑っていました。

奥さんはとても静かで優しい人で

ずっと彼のそばで笑ってうなずいていました。

 

それで山に来たのね。

 

いい感じの夫婦だなあ・・・。

 

二人には中学生と高校生の男の子がいるのですが、

夜の11時まで

真っ暗な夜のBBQに付き合ってくれて、

結婚する男女の5割は職場結婚だとか

蜂には密をためる胃が2つあるだとか

大人のバカ話の合間を縫うように

へえへえへえ!の雑学を披露してくれました。

 

どこまで酔っ払っているのかわからないほど

楽しい夜でした。

そうして気がついたら朝でした。

こんなにぐっすり眠れたのは久しぶりです。

 

朝起きたらコーヒーミルを挽く音とともに

静かな音楽が聞こえてきました。

 

おはようございます、そう言ってリビングに行ったら

彼がコーヒーを飲みながら階段に座り

うっとりと音楽を聴いていました。

 

それは僕が学生時代に彼から教えてもらった

アレサフランクリンのスローバラード。

懐かしいですね~この曲・・・

そう言ったら、

「俺さあ、葬式の時はこれをかけて欲しいって

もう家族に伝えてあるんだよね。ケケケケケ」

と朝っぱらから酔っているよう。

 

 

思えば、

先週はご近所のAさん宅でBBQ。

昨日は富士山のふもとのIさん宅でBBQ。

 

二人に共通しているのは

大きく体調を崩したことがあること。

そんでもって最後は自然の中で

うっとうしい人間関係から距離を置きたいという気持ち。

 

かたや芝生と庭に囲まれた標高700mの家。

かたや松林に囲まれた標高1200mの家。

 

僕はというとその中間の

1000mの雑木林の中。

 

年齢も近ければ考えていることは根本的に同じ。

それぞれの楽しみ方で人生後半を満喫しています。

そうしてずっと押し殺していた

思い思いの好き嫌いを

家に思いっきりぶつけています。

 

別荘や地方の不動産は

子供に残す財産になるという人もいれば

負動産だといって敬遠する人もいます。

 

でもそんなことはどうでもいい。

残り20年程度の健康寿命を

精一杯自分らしくまっとうするには、

山小屋みたいなおもちゃが大事なのです。

 

さあ、明日はテラスの机の仕上げと

ペンキ塗りかな。