週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

日本と中国のマリアージュが生み出す大衆さの中にある上品なうまさ@「安晏(あんあん)」(八ヶ岳南麓)

お盆を挟んだ

11日間の八ヶ岳ロングバケーションは、

ほぼ外食はしませんでしたが、

これまたおいしいお店を発見。

そのご報告を忘れていました💦

 

安晏」(あんあん)」という中華のお店です。

場所はというと、

ご存知、中村農場の裏手にあります。

 

もともとは国立にあった

地元では人気のお店だったらしいですが、

4年前にお店を閉めて

ここに移ってきたらしいっす。

 

お店の外観はレストランとは思えないような

どなたかのプライベートな別荘のようですが、

駐車場にあった小さな看板で

ここが目的のお店であることがかろうじてわかりました。

 

お店は宿泊もできます。

さしずめ”中華料理のオーベルジュ”

といった感じでしょうか。

 

席に案内されるとお水を持ってきた奥様が、

僕らが持っていたお店の案内のハガキをみて、

「これ、どこで見つけました?」

と、いきなり聞いてきました。

 

どうやらパノラマ市場ほか、

わずかな場所にしか置いていないとのこと。

妻がプティウェンディさんでもらったことを思い出すと、

ああ、そうなんですね!

あの方もアクティブでここまで散歩に来るんですよ、

なんて、急に壁が一枚はがれたように

おしゃべりし始めました。

 

引っ越してきた時期も近いとあって

食事そっちのけで盛り上がり、

八ケ岳の良さ、

景色のすばらしさ、

こっちに移住してよかったことなど、

堰を切ったように話してくれました。

 

どうやら国立のときの常連さんも

わざわざ来てくれるらしいですね。

せっかく来てくれたのにお酒を飲めないなんて・・・

ということで、

宿泊もやっているとのことでした。

 

安いですよ~。

素泊まり¥5,000-+税

朝食付き宿泊¥6,500-+税

ですから。

 

あ、そうだ。

肝心の料理のご紹介を。

 

僕はランチセットの中の

「玉子とキクラゲの炒め物」を、

妻は「マーボー豆腐」を注文。

いずれも、小皿・ごはん・スープ・デザート付きで

¥1,580-(税込み)です。

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最初にやってきた小皿は

こんな感じ。

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豆腐にキュウリにザーサイ。

しっかりとした味にしっかりとした辛さ。

それでいて日本人の好む味付けに

微妙にチューニングされています。

さすが音楽の街、国立で生まれ育ったお店です。

 

そうしてメインの卵とキクラゲの炒め物と

マーボー豆腐です。

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お互いのシェアして食べましたが、

この独特のうまさを引き立てているのは

もしや山椒では?!

と気がついて奥様に聞いたら、

案の定その通りで、

日本産と中国産の山椒をブレンドして使っているのだとか。

 

いろいろな血が混ざると美人が生まれる、と言いますが、

味も同じです。

東京でよく行く中華料理とは似て非なる

大衆さの中にも凛とした上品さを感じます。

 

ごはんのおかわりはどう?

 

と奥様に聞かれましたが、

いや~、もうお腹いっぱい。

一見するとさほどボリューム感はありませんが、

満足感が半端ない。

 

最後にデザートがでてきました。

海老しんじょう揚げとごま団子が1つずつ、

2人合計で4個。

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海老しんじょう揚げはカリッカリのこおばしさ。

これ、デザートじゃなくてメインの一品です。

そうしてごま団子はというと、

2人ともお腹いっぱいで食べられなくなり、

お持ち帰りにしました。

 

こんなコロナ禍においては

あまりそういうことを

頼んではいけなかったのかもしれません・・・。

が、きちんとコロナ対策をしていると

察してもらえたせいか、

喜んで包んでくれました。

 

お会計を済ませようとしたら

シェフの陳さんがやってきて

ご挨拶をしてくれました。

マッチョな体に

頭のてっぺんだけ短く残し

あとは丸刈りするGIカットのヘアスタイル。

鋭い眼光にどすの効いたバリトンボイス。

 

ふくよかで人懐こい奥さまとは対照的ですが、

この対照的な二人のマリアージュが

このおいしさを生むのですね。

そう、日本の山椒と中国の山椒が

ブレンドされたように。

 

お店を出ると

真向いの中村農場には人の列。

中村農場の親子丼、もちろん大好きです。

でも人気過ぎていつもいっぱいなので

混雑時にはなかなか入る気になれません。

それを横目にこんなにおいしい中華をいただいたこと。

週末は八ヶ岳の住人となることの

大きな醍醐味とちょっとした優越感を感じました。