週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

素朴な田舎蕎麦に腹も喜ぶ@「あららぎ」(野辺山)

この週末の八ヶ岳での

唯一の外食。

野辺山のお蕎麦屋さん

「あららぎ」に行ってきました。

www.kanko-nobeyama.jp

 

山小屋からクルマで20分。

考えてみたらこれまで

西の小淵沢方面や

南の韮崎方面にしか意識が行っていなかったのですが、

そうだ!北に行こう!

ということで妻が探し当てたお蕎麦屋さんでした。

 

野辺山駅からクルマで5分程度、

国道141号線沿いにあるので

とてもわかりやすいです。

駐車場も広く、

360度、ザ・野辺山、

といった風景が広がっています。

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この風景のど真ん中にあって、

「あららぎ」というその名はどこから来たのか?

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「あららぎ」といえば

正岡子規を信奉する

伊藤佐千夫や島木赤彦、斎藤茂吉などが中心となって

明治時代に生まれた短歌雑誌の一派「アララギ派」を

思い出しますが、

(というか、なんかそんな感じだったよな・・・

とか思って調べた結果の知ったかぶりなのですが💦)

じゃあその名前の「あららぎ」って何なの?

と聞かれると、まったくわからなくなります。

それで注文したとろろそば大盛りが来る間、

携帯で検索していたら、

あららぎとは

イチイという樹木の名前だということが

わかりました。

 

そのイチイとはこんな木です。

Taxus cuspidata IMG 4635.jpg

(Wikipediaより拝借)

 

古代からポピュラーな木だったようで

彫刻や仏像、箸など、

いろいろな用途に使われていたようですが、

ふと頭に止まったのが、

国産の鉛筆の木軸のほとんどが

このイチイだったとか。

 

そうか、鉛筆の素材から

その名を取ったのかもしれない・・・

そう思うと感慨深いものがありました。

 

なんてことをボーっと考えていたら、

注文した料理がやってきました。

これが僕が注文した「とろろ蕎麦大盛り」(¥1,500-)。

大盛り、というのはザルが2枚になるんですね。

なおかつとろろの鉢ももう一ついてきます。

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それでこちらが妻が注文した「あららぎ定食」(¥1,500-)。

ミニ天丼とのセットです。

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蕎麦はというと四角く切られた中太麺。

その味や食感はというと、

いわゆる”香りが豊か”とか

”のどごしがいい”とか、

そういう高級蕎麦の印象はあまりありませんでしたが、

控えめで素朴な食べ応えが

僕にはとても好印象でした。

 

2枚のザルそば(大盛り)と

妻が残した半分のそばを

とろろにからめて食べたら、

ストンと気持ちよく胃袋に落ちていきました。

 

ずいぶん食べたわね!

と、妻が少し驚いていましたが、

自分でも驚くほどすんなりと胃に収まりました。

 

正岡子規といえば

『柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺』

という句が有名ですが、

そのあまりに素朴な感性が

味に置き換わったような蕎麦です。

 

そこで一句。

『蕎麦食えば 腹が晴るなり 野辺山路』

 

失礼しましたあ~!!