この週末の八ヶ岳での
唯一の外食。
野辺山のお蕎麦屋さん
「あららぎ」に行ってきました。
山小屋からクルマで20分。
考えてみたらこれまで
西の小淵沢方面や
南の韮崎方面にしか意識が行っていなかったのですが、
そうだ!北に行こう!
ということで妻が探し当てたお蕎麦屋さんでした。
野辺山駅からクルマで5分程度、
国道141号線沿いにあるので
とてもわかりやすいです。
駐車場も広く、
360度、ザ・野辺山、
といった風景が広がっています。
この風景のど真ん中にあって、
「あららぎ」というその名はどこから来たのか?
「あららぎ」といえば
正岡子規を信奉する
伊藤佐千夫や島木赤彦、斎藤茂吉などが中心となって
明治時代に生まれた短歌雑誌の一派「アララギ派」を
思い出しますが、
(というか、なんかそんな感じだったよな・・・
とか思って調べた結果の知ったかぶりなのですが💦)
じゃあその名前の「あららぎ」って何なの?
と聞かれると、まったくわからなくなります。
それで注文したとろろそば大盛りが来る間、
携帯で検索していたら、
あららぎとは
イチイという樹木の名前だということが
わかりました。
そのイチイとはこんな木です。
(Wikipediaより拝借)
古代からポピュラーな木だったようで
彫刻や仏像、箸など、
いろいろな用途に使われていたようですが、
ふと頭に止まったのが、
国産の鉛筆の木軸のほとんどが
このイチイだったとか。
そうか、鉛筆の素材から
その名を取ったのかもしれない・・・
そう思うと感慨深いものがありました。
なんてことをボーっと考えていたら、
注文した料理がやってきました。
これが僕が注文した「とろろ蕎麦大盛り」(¥1,500-)。
大盛り、というのはザルが2枚になるんですね。
なおかつとろろの鉢ももう一ついてきます。
それでこちらが妻が注文した「あららぎ定食」(¥1,500-)。
ミニ天丼とのセットです。
蕎麦はというと四角く切られた中太麺。
その味や食感はというと、
いわゆる”香りが豊か”とか
”のどごしがいい”とか、
そういう高級蕎麦の印象はあまりありませんでしたが、
控えめで素朴な食べ応えが
僕にはとても好印象でした。
2枚のザルそば(大盛り)と
妻が残した半分のそばを
とろろにからめて食べたら、
ストンと気持ちよく胃袋に落ちていきました。
ずいぶん食べたわね!
と、妻が少し驚いていましたが、
自分でも驚くほどすんなりと胃に収まりました。
正岡子規といえば
『柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺』
という句が有名ですが、
そのあまりに素朴な感性が
味に置き換わったような蕎麦です。
そこで一句。
『蕎麦食えば 腹が晴るなり 野辺山路』
失礼しましたあ~!!