昨日の朝、7時半。
リビングのカーテンを開けると
朝陽がまぶしく、
テラスには樹木が
長い影を落としていました。
テラスに出てコーヒーを飲んでいたら
逆光の中小さな白いふわふわしたものが
たくさん飛んでいます。
"迷い雪"です。
この雪がやってくると
いよいよ山小屋にも本格的な冬の到来。
そう思うと
山小屋での一日をより慈しみたいという気持ちが
こみあげてきます。
"迷い雪"というのは
僕が勝手につけた名前です。
八ケ岳の山頂付近に降っている雪が
風に運ばれて麓までやってきて
どこに落ちていいのかわからずに
ふわふわと迷い漂っている雪のことです。
八ケ岳は薄黒い雲で覆われているのですが
麓は晴れているので
それはキラキラと光りながら
まだ葉を落とし切れていない紅葉に
優しく消えていくのです。
日差しが暖かいので
どこかで誰かが焚火をやっていて
その灰がやってきているようにも見えますが、
耳を澄ませても
あたりからは人の気配が感じられません。
静かな冬の訪れです。
愛読している方々のブログには
いきなり雪が積もった報告がありました。
朝起きて外を見たら
一面の雪景色、
という出来事に
子供のころは興奮したものですが、
歳を取った今は
風に流されてやってきて
迷子のように漂っている
小さな雪の片たちに
こころが奪われます。
外気の温度はちょうど0度を指していました。
薪ストーブに火を入れるのが
いつもよりちょっとわくわくしました。