かつて会社員だったときの同期と
3人でWEB飲みをしました。
毎月やろうということで
今回で3回目になります。
最近はかつての会社仲間からのお誘いが多くて、
というのも
みんな還暦前後で会社に残るか、
個人事業でやっていくか、
あるいはビジネスからリタイアするか、
大きな決断を問われており、
選んだ道が正しかったのかどうか、
村社会から放り出されて不安になり
取りあえずみんな集まって団結しよう・・・
みたいな感じなのかもしれません。
庭仕事でスコップで土を掘ったら
そこがアリの巣で
一斉にアリどもが飛び出してきて
どうしてよいかわからず
ぐじゃぐじゃになって右往左往するでしょ。
あれに似ているのかも。
でもこの3人は違うのです。
W君は6年前に会社を辞めて
単身魚沼で地域おこしに関りながら
東京の実家と行ったり来たりの
二地域居住をしている。
I君は3年前に会社を辞めて
家は東京にあるのですが
愛知県の実家を処理をしながらも
書誌学のようなことを学ぶために
近所の短大に通って
二地域居住をしている。
僕はもうかれこれ18年前に辞めて
一人で個人事務所を立ち上げていて
その書斎のような場所として八ケ岳を設け
二地域居住している。
いずれもスコップで掘り出される前に
自ら巣穴から出て、
迷いながらも行ったり来たりする場所を見つけて
なんとか食いつないでいる。
3人が右往左往せずなんとかやっていけてる
共通の考えというのが
一言でいうと「足るを知る」だと思います。
・・・すみません、かっこつけすぎました💦
「足るを知ろうと努力中」という
現在進行家の状態が正しいです。
安定した給与が激減して
収入もままならないとあらば
支出を減らすしかない。
その当たり前のことが
大体3人の飲み会の大テーマになったりしています。
そこから回ごとのに真理に近い結論が
導き出されてきます。
第一回目の飲み会から生まれたのは
「質素な暮らしは発見と喜びに満ちている」
ということです。
これは会社を辞めて給与がストップしたとたん
電車などの移動代が実はバカにならず、
仕方がないので打ち合わせ場所まで
歩いたり自転車を使ったりした。
でもその1時間以上かかる道中で
季節を感じたり街の息吹を感じたりできるというのが
会社員時代にはなかった発見で、
そうやってアンテナが研ぎ澄まされていくのが
とても新鮮で楽しい、
といったことです。
3人とも全く同じ意見で第一回を終えました。
そうして迎えた第2回目。
I君から疑義が出されました。
「質素に暮らそうと思って食費も生活費も抑えているんだけど
寒い部屋で納豆と発泡酒だと
ちょっとみじめになったりしない?」
「いや、俺もそうだよ。」
「俺もだよ!」
ということでW君がまとめた。
人生は楽しまないと。
メリハリをつけて
とことんお金をかけていいと思ったら
遠慮しない!
というわけで2回目の教訓は
「お金にメリハリをつけて
楽しむときは楽しむ!」
そうしていよいよ3回目を迎えました。
案の定その話になり
またI君からさらなる疑義が出されました。
「俺さあ、先月の飲み代調べたら
25万以上になっていたよ・・・」
ええ~~~!
バカじゃね!
そうしたらI君、
「だって前回お前ら使う時は使え、って
背中を押したじゃん」
いや、そりゃそうだけど、
どうすりゃそんな金額になるんだ?
と問うたら、
飲み助のI君は友達と飲むのが楽しみの一つらしく、
でもWEB飲みとかを多用し
メリハリをつけていたらしいのだが
同じ同期のK君から
今度リアル飲みしようと言われ
行った先が
K君御用達のお姉ちゃんのいる青山のお店だったらしく
2件も行ってボトル入れて深夜まで飲んで
タクシーで帰ったら10万円以上入っていた財布が
見事に空っぽだったとか。
「いや、それはそれで久しぶりにすごく楽しかったよ。
悔いはないのだがなんだか納得がいかなくてな・・・」
と肩を落とし気味。
そこで僕は言った。
飲む相手を間違えたんだよ!
K君は会社員時代から不動産投資に目覚め
それがうまくいって今では
コンツエルンと揶揄されるほど
お金が回っている。
それが当たり前の生活になっているので
それに合わせられたら叶わない。
メリハリついて楽しかったのだろうけれど
問題は10万払った価値のある楽しさだったかどうかだ。
それが見合っていないから納得いかないんだ。
ということで
I君のバカさ加減に大笑いした最後に
残った教訓はというと、
「飲むときは相手を選ぶ」
です。
飲み会というのは
自分でコントロールできなくなることが多いので
敵陣に乗り込む覚悟で。
というわけで
この3人は間違いなく同じ味方だと確信した僕らは
4回目の日を決めてお別れしました。
かれこれ30年以上も前、
同じような服を着て
おそろいの気持ちで
財布で胸を膨らませていた僕らだけど
相変わらずその出し入れが下手なこと。
不惑の60なんてなんのその。
やっちゃえ、おっさん!
次回I君からどんな疑義がなされるかが楽しみです。