靴が足りねーなー・・・と思いながら
何気なくデパートに入ったら
テナントで入っていた靴屋さんがセールをやっていたので
ちょうどいいやとばかり去年買ったスニーカーがある。
アディダス。
別にこだわりなど全くない。
ただたくさん並んでいる靴を見ていたら
アディダスの中でも変な爺さんの顔がプリントしてあるのがあって
ちょっといつもと志向を変えてみるか!とばかり買ってしまった。
普通のより1000円とか2000円ぐらい高かっただろうか。
その靴を履いて会社に行ったら
部のおしゃれ女子が
「kogysmaさんおしゃれですね。
それスタン・スミスじゃないですか」
と褒めてくれた。
スタン・スミスと靴に確かに書いてある。
ただそれが何だかわからない。
とはいえ若い女性に褒めてもらえて悪い気がするやつなどいない。
「そうなんだよ!こう見えてもおしゃれでしょ!」とその場は返して
すぐさまこっそりネットで調べてみた。
スタン・スミス。
アディダスが1971年に発売したモデルで
”世界一売れたスニーカーとしてギネスに認定。
スタンレー・ロジャー・スミスという
テニスプレイヤーがモデル名の由来となっている。
とあった。
そうか、アディダスの中でもちょっとプレミアなモデルなんだな!
と勝手に解釈し
妙に好きになった。
(ブランドとはそんなものである!)
それから会社に行くときも八ヶ岳に行くときも
毎日のように気に入って履いていた。
当然のごとくのごとく汚れるのも早く
唖然となるほどあっという間に白い靴がみすぼらしくなった。
そこでこの靴を洗うことにした。
靴を洗う・・・なんて初めてかもしれない。
ネットを見たら簡単で
普通の洗濯用の洗剤などで十分なのだとか。
やってみたら確かに思いのほか汚れがよく落ちた。
小躍りするほどうれしかった。
しかし、紐の汚れがなかなか落ちない。
で、ふとまた思いついた。
紐を変えよう!
会社の帰りに靴屋さんによると
靴ひもがたくさん並んでいた。
ピンクや緑、金色、銀色、派手な多色・・・
へえ~!こんなにいろいろあるんだあ!としばし感動。
迷った挙句買ったのは、
やっぱり小心者丸出しである。
一番おとなしいグレーだった。
洗った靴が乾くのに3日ほどかかった。
そして今日、乾いた白のスニーカーに
グレーのひもを通した。
どうよ?どうよ?と自分に話しかける。
なかなかいいんじゃね!
もうちょっと派手でもよくね?
なんて声が返ってくる。
一人で会話しているのが寂しくなって
スタン・スミスを履いてちょっと離れたスーパーまで
あえて買い出しに行く。
ええ、もちろん誰も見てないことなんて知っていますとも。
そんでもってその帰り
ジムによってそのスニーカー履いて筋トレなんかをして。
ええ、もちろん誰もかっこいいと言ってくれるなんて思っていません。
家に買って玄関で靴を脱いで
下駄箱にしまった。
ファッションは足元から・・・なんていうけれど
意外と的を得ている。
靴を洗って紐の色を変えただけで
なんだか風景が変わった今日。
こういう瞬間を大事にして過ごしたいなあと思いました。