週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

木原千春さんの個展「Vitalism FLASH」(@銀座シックス)に行ってきた

僕の今一番の”推しアーティスト”、

木原千春さんの個展、

「Vitalism FLASH」に行ってきました。

store.tsite.jp

 

場所は銀座シックス6Fの蔦屋書店やスターバックスで

店内のあちこちで展示されているほか、

インフォメーションカウンター前にも展示されています。

その作品数は大小さまざまな28点で、

探す楽しみを味わいながら

発見した時の感動を味わえる

いつもの個展より2倍楽しい個展でした。

 

彼女の作品がなぜ僕を引き付けるかというと

生きる勇気をくれるからです。

破壊と創造、

その混沌たるうごめきの中で立ち上がる

生命のフレアを感じるのです。

簡単に壊れそうだけど

そう簡単に壊れはしない命。

ガラスのようにフラジャイルなものとして扱う現代に

反旗を翻し

その強靭さを拡声器に乗せて

ビブラートにして視界の耳に飛び込ませる彼女の作品には、

生命のオーラがキャンバスを超えて広がっているのです。

 

作品のモチーフには彼女の愛猫、ソースケがたくさん登場します。

 

でも猫だけではなく

蟻やミミズク、鴉、カエル、鯉・・・。

最近ではアインシュタインや写楽といった

亡くなっている有名人の肖像や自画像、

さらには花や土偶といったものに

その命が与えられています。

 

今回の展示会は

いつもほぼ決まっている湯島のギャラリーから出て

銀座シックスという最先端のショッピングモールの中の

さらにカフェや書店といった

人が滞留しやすい場所で展示するという

これまでのスタイルにはない初めての試みではなかったかと思います。

それはとても正解で

籠の中の鳥を鑑賞するのではなく

サンクチュアリに解き放たれた鳥を見ているようで

生き生きとしたバイタリティが

俄然僕の日常にやってきてくれたような

すごい親近感を感じました。

 

さらによかったのは

蔦屋書店で懐かしのアーティストの作品展もやっていたことです。

 

これは江口寿史さんですね。

彼のコミックは田舎者の僕の青春時代の

第三の居場所になってくれました。

 

そしてこれは永井博さんですね。

大学時代に音楽と一緒に飛び込んできた西海岸の風景は

リアルな西海岸以上に今もなお憧れの地です。

 

女の子に興味を持ったり

洋楽に目覚めたり、

そうして暗黒の仕事三昧の年月を乗り越えて

トンネルの出口で見た生命のバイタリティ。

これまでの自分を肯定し

これからの自分をエールする、

それはそれは素敵な銀座の個展でした。