週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

自分で解決する、ということ

東京と地方を行ったり来たりするということは、

全部お金で解決しようとする自分と

少しでも自分で解決しようとする自分とを

行ったり来たりすることのような気がします。

 

東京だけの生活は

自分で解決してみようとする気持ちが

なぜかそがれてしまう。

 

ディベロッパーに勤める友人が言っていました。

 

日本の(東京などの)マンションや戸建ては

100点満点の状態で売る。

なので、年を追うごとに経年劣化で、

80点、70点、60点と下がっていく。

当然建物の価値も下がっていく。

 

一方でイギリスなどは、

最初は70点でもOK。

住んでみて

ダメなところとか

住みにくい所とかがでてきて、

住んでいる人が80点、90点と

経年優化させていく。

当然建物の価値は個性的になり、価値も下がらない。

 

と。

 

八ケ岳の家は70点ぐらいの家です。

基礎はしっかりしていて

水漏れなどはありませんでしたが、

トイレの調子が悪い、とか、

窓の雨よけが閉まりにくい、とか、

2階の部屋の片方の壁がまるごと抜かれていて

そこだけ屋根裏状態だとか、

電気がつかない、とか・・・。

 

なんといっても30年近く経っているので

外装も内装もデザインがちょっと古臭い。

 

ですので、そういった今の暮らしや自分の感覚に

フィットしない部分をどうするか、

そのチューニングに頭を使うことになります。

 

お金で解決しようと思ったら

修理屋さんとかインテリアコーディネーターの人を呼んで

ああしたい、こうしたい、

と注文すればいいだけの話ですが、

いくらお金があってもきりがない。

(僕の知り合いの方は、

とてもお金に余裕がある人方ですが、

広尾の古いマンションをリノベしようと

こだわりにこだわっていったら、

結局スケルトンから始めることになり、

●億かかったよ、と言っていましたから💦)

 

あたり前ですが、そんな余裕はあるはずもなく、

自分が住みたい空間を想像します。

 

自分の住みたい空間を想像する 

これがチューニングに向けた第一歩です。

そしてこれが意外と難しい。

東京のマンションでは

普段が100点なので

マイナスになった分を穴埋めすることで

結局前のもとの形に戻すことを考えてしまいます。

そうすると、買い足すことになる。

大きく変わるのが怖いんでしょうね。

想像しないほうがラクなんです。

八ケ岳ではそうはいかない。

一生懸命自分の目指すところを想像する。

それもできる範囲で、お金のかからない範囲で。

そういう条件付けによって

目指すゴールの姿が少しずつ見えてきます。

 

仕組みや構造を知ろうとする 

目指すゴールが見えてくると

それに向けて何をどうしたらよいか考えるようになります。

つまり、器具の故障だったら原因を、

内装だったら壁の裏側の柱の位置や構造などを、

といったようにです。

今はそういうDIY的なことを

ネットで事細かに解説してくれる人がたくさんいるので

非常に便利です。

「トイレ 簡易水栓 水漏れ」

「壁の裏の柱 厚み 測定」

これまでこんなキーワードで検索したことは

今までありませんでした。

八ケ岳がなかったら、一生ないでしょう。

でもこれを丹念に調べていくと

いままでブラックボックスだったことが

だんだん明るみに出てきて

おもしろくなっていくんですね。

 

自分で直す、自分で作る 

そうこうしているうちに

あ、これ自分でもできそう!と思えるようになってくる。

あるいは、

自分でできる範囲が見えてくる。

それはお金をかけて誰かに頼んでやるよりも

クオリティとかセンスとかいう視点で

おちるのは言うまでもないでしょう。

でもそこには自分のセンスが生きています。

だから他人が見たら、何だこれ?と言って

笑うかもしれませんが、

自分にとっては知恵と汗の結晶。

思わずみとれてしまったり。

いい意味で自己満足を得られるのです。

 

自分の夢が見えてくる 

自己満足、というと

なんとなく自分勝手な悪いイメージがあると思います。

僕も仕事で書いた原稿など、

こんなのお前の自己満足だ!

などと否定されていたので、

自分のことを押さえて

相手のことばかりを考えてしまうクセがついていましたが、

僕は最近、この自己満足は生きる上でのチカラになると

思うときがあります。

自己肯定、なのかもしれません。

 

自分を肯定できずに生きづらさを感じている人が

たくさんいます。

多くは幼少時の家族との関係にあります。

それが引きこもりを呼んだり、

依存症を呼んだり、

危険な報復的行動を生んだりする、

ということを多くの本で読みました。

 

生への好循環が生まれる  

自己満足がいくつも増えると

自分は間違っていなかったんだ!と、

自分を肯定するようになります。

そう思えると

その延長線の道筋に希望や夢が現れます。

もっと夢に近づこう、

そのためにもっと自分を発揮しよう、

そうなって来たら、

それは生への好循環を生んでいるということでしょう。

 

 

なんだか話がおおげさになりましたが、

先日のトイレ修理に続き、 

www.kogysma.com 

この週末は傘立てなんぞを作ってみました。

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なんのことはない、

Jマートで一番小さいすのこを2つ買って

釘で合わせただけのものです。

合計1000円とちょい。

(100均だったらもっと安かった)

 

お金、クオリティ、センス・・・。

まあ、ぼくの範囲はこんなもんですわ💦

が、これで十分満足です。

 

そんでもって、庭に倒れていた

白樺の木を切って

こんなものを作ったり・・・。(ほぼタダです)

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なんじゃこりゃあ?

ですが、自分の想いが形になっていくって

自分の居場所になっていく、

という過程なのかな、と思います。