昨夜はあまりの寒さに
ほとんど寝ることができず、
今日一日はスッキリしない日になるのかな・・・
と思ってしぶしぶベッドから抜け出すと、
リビングには燦燦と冬の朝日が差し込んでいます。
お茶を入れて爺さんのように
ボーーーッと庭を眺めていたら、
そこはかとなく力が少しずつ湧いてきました。
よーし、まずは仕事だ!
今週末は八ヶ岳で仕事をしようと
資料をいっぱい持ってきました。
ここにくると
仕事をやる気が失せるのですが、
やり始めると東京以上に俄然はかどる。
自分を仕事モードにさせるまでが大変なのですが、
今日は雑念を振り払って資料を広げ
仕事に取り掛かりました。
仕事モードに入ると
時がたつのを忘れていました。
気がつくとお昼を回っています。
あまりお腹がすかず
作る気にもなれないので、
敢えて昼時をずらして
甲斐大泉の駅から少し北に行った
オーガニック・カフェ、
「ごぱん」に行くことにしました。
家からクルマで7~8分ほどでしょうか。
青空に向かって真っ白く切り立った八ケ岳を
目指すように北上し、
細い道に入り、
ポツポツと別荘が点在する中に
「ごぱん」はありました。
手作り感あふれる山小屋風の建物。
中に入ると、
ナチュラルな暮らしを体現したような空間が
広がっています。
お店に鎮座する写真の手前の大きなテーブルは
色といい雰囲気といい、
いい感じを醸し出しているのですが、
座ってみたら椅子もテーブルも僕には低すぎました。
ちょうど小学校の机と椅子みたいな感じ・・・。
なので、ここではない場所に
席を取りました。
お客さんはというと、僕しかいません。
厨房からかすかに音楽らしき音色が聞こえてくるのですが、
多分環境音楽のようなBGMです。
フォトブックのようなメニューを開きました。
手書きでメニューとその絵が描かれています。
とってもとっても丁寧に。
僕は今日のランチセット(1350円)を注文しました。
なにげなくメニューの最後のページをめくると
「ごぱん」の食へのこだわりが書いてありました。
少しだけオーナーと話ができました。
食材は地元産の有機食材にこだわっていること。
でも、どうしても有機が手に入らない食材があること。
それを残念に思っていること。
動物系の食材は一切使っていないこと。
ゆっくりした時間の中で
ゆっくりしゃべる
優しい方でした。
間もなく料理がきました。
・下仁田ねぎの白煮(右上)
・自家製フーコー(グルテンを蒸したもの)のフリッター(右中)
・聖護院かぶの味噌煮(右下)
・七分づき米と五穀米のごはん(左上)
・梅干しとたくあん(左中)
・かぼちゃのスープ(左下)
寝不足でお腹もあまりすていなかったのですが、
料理が来るとお腹も目覚めるようです。
その目覚めたてのお腹に
このオーガニックなマクロビオティックの料理は
優しくしみわたってきます。
これこそ”滋味”というのでしょう。
どの料理も食べやすい味付けで
誰もが受け入れられる味です。
日本人のDNAに応える味です。
ああ、おいしい~!
オーナーが厨房に入ると
店の中は僕だけになります。
冬の厳しい寒さの中
木の山小屋で囲まれた
シェルターのようなこの空間は、
外とはまったく違う時間が、
静かに、ゆっくりと、優しく流れています。
最後に出てきた「三年番茶」を飲みながら
ボーーーッとこれまた爺さんのように
何も考えず外を眺め午後のひと時を
やり過ごしました。
さて、お会計しなきゃ。
そこでなんと。
このナチュラルなカフェには
そぐわないものを見てしまいました。
あらやだ、1万円札しかない。
「細かいのがなくてごめんなさい、・・・」
といって1万円札を出したら、
大丈夫ですよ、といって
オーナーがiPadを手に
お釣りを計算していました。
えええ~!iPadじゃん!
と驚きましたが、
別に驚くことはないですわね。
ナチュラルな暮らしを
デジタルが支える、
それはとても理にかなった
素敵な未来ではないか、
と思い直した次第です。
ちなみにこの隣で
こだわりのパンも焼いています。
ごはんとパンだから、ごぱんなのかな?
もちろん寄ってパンをお土産に買いました。