週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

娘と孫娘、3人で八ヶ岳に。

娘と5か月になる孫娘を連れて

八ケ岳の山小屋に

昨日から今日に掛けて1泊旅行してきた。

先だっての八ヶ岳体験が良かったらしく

また行きたい、というリクエストに応えるためだ。

www.kogysma.com

 

2時前に山小屋に着いたら

いきなりアクシデント発生。

どの蛇口からも水が全くでない。

ひょっとして水抜きしなかったので

凍ってしまったか・・・!?

焦って元栓を空けたり締めたりしたが

うんともすんとも言わない。

娘に

ごめん、水が出ないので今日は東京に引き返そう

と言ったら、

いいよ別に・・・。

といって全く意に返さずに我が子とじゃれ合っていた。

やれやれ・・・

そう思って立ち上がったとたん

ジャーっと音を立てて水が出始めた。

 

なんだったのだろうか?

やはり水道管が凍りかけていたのだろうか?

だとしたら今回来ることで確認できてよかった。

 

子育てに疲れている娘は

とにかくのんびり過ごしたいというので

その日はテラスにダッチオーブンを持ち出し

ソーセージや鶏肉、タマネギを

たっぷりのハーブやブーケガルニで煮込む

カスレという南フランスの煮込み料理を披露した。

水が出ないアクシデントで

料理が出来たのは暗くなってからだったので

テラスから薪ストーブにダッチオーブンを移して

じっくりと煮込んだ。

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鍋ごとテーブルに出して

パンや蒸し野菜などを並べて

娘と赤ちゃんと3人でそれを囲んだ時

実はこうして娘と二人で向き合って食事をするのは

初めてだということに気が付いた。

 

かつて娘が学生だった頃

僕ら親から何か質問しない限り

食卓での会話は生まれず、

仮に会話が生まれても

面倒くさい顔をされるばかりだったが、

その夜は違っていた。

自分がまだ幼かった頃の僕のことを

さかんに聞いてきた。

僕は記憶をたどりながら

起こった出来事や僕の父親になった時の気持ちなどを話したが、

話していて気が付いたのは

こうして自分の気持ちをしゃべることが

意外にも初めてだったということだった。

 

封印していたわけではないけれど

僕の自分の話なんぞ話していいものかどうか

なんだか恥ずかしくもなったが、

娘はちゃんとしっかり聞いてくれた。

昔のようにちゃちゃをいれたり

話途中で席を立ったりせず、

その真剣な表情に

さなぎから蝶に羽化したかのような

見違えるようなおおきな成長を感じた。

 

母になるってこんなに変わることなんだ・・・

と思いながら

ハーブの効いたカスレのスープが

胃袋全体に染みわたっていく瞬間を味わった。

 

食べ終わって後片付けをしようとしたら、

久しぶりに鉄鍋の味!

これはやっぱりとうちゃんの味だね!

と言ってお腹をさすりながら、

娘は子供のようにごちそうさまを言った。

 

その日の夜は

夜の夜中に赤ちゃんが泣いたのにもかかわらず

僕は珍しく深く眠ることができた。

 

翌日(今日)も良く晴れていた。

娘はカレーが好きじゃないのだが

一度は経験してみたい、というので

萌木の村の「ROCK」に行った。

娘は定番の「ベーコンカレー(ハーフ)」(¥1,360-)を、

僕は「ファイヤードッグカレー(ハーフ)」(¥1,430-)を

ぞれぞれ注文。

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人生長丁場だから

こういう場所があるときっとどこかで役に立つと思うよ。

そうだね、そういう暮らしもあるよね~。

なんてペチャクチャおしゃべりしていたら

その間中ベビーカーに乗せられた孫娘は

すやすやと眠っていた。

邪魔をしないように寝たふりをしていたのかもしれない。

 

午後1時。

お腹いっぱいになってお店を出て帰路についた。

娘と孫娘のために

絶対に事故なんぞ起こしてはならぬ!と

安全運転を誓ってハンドルを握る自分の手を見たら

皺くちゃで、

いつの間にか歳を取っていたことに気付いた。

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