秋晴れの昨日、
久しぶりに庭で庭木の手入れです。
とにかく木が多い庭なので
一年以上観察してきて
ちゃんと栄養が行き届いていない木や
あまり花や葉をつけない弱っている木などを
間引く感じで、
3本ほどのこぎりで伐り倒しました。
そのうち2本は梅です。
1本は白い花が咲き、
もう1本は赤い花が咲いたのですが、
どちらもみすぼらしく、
葉も茂らない弱弱しい木なので
この際伐ってしまうことに。
いざノコギリで伐ろうとすると
なんだかかわいそうな気がしてなりません。
周囲の高木や中木に混じって
その間を縫うように
かろうじて太陽の光のおこぼれをもらって
生きた木は、
頼りないほど細くて
クネクネと曲がっていましたが、
そんな環境の中でも
一生懸命生きていたかと思うと、
なんだか心が痛みます。
でもそんなことは言っていられません!
手を合わせてお祈りし
(なんでお祈りしちゃうんだろう💦)
思い切って伐採に着手です。
まずは白い梅の木を伐りました。
細い幹でしたが
3メートルほどある木はずっしりと重く、
倒れてくるのを支えようとしたら
思わずしりもちをついてしまいました。
細いからと言って侮ってはいけません。
そうして次に赤い梅の木の伐採です。
今度を倒す方向を見極めながら
慎重に、上手に根元から伐ることができました。
そしてその切株をみてびっくり。
切株がピンク色なのです。
うわ、きれい・・・!
と思ったと同時に、
この色が血液のように花に行って
ピンク色にしていたかと思うと、
大事な命をいさめてしまったようで
急に罪悪感がこみあげてきました。
ごめんよ・・・
何とかこれを残せないかなあ・・・
と思って輪切りにしてコースターにしたらどうかとか
ちょっとした物置の台の足にするとか
いろいろ考えたのですが、
乾燥するにつれて色は変わってしまうとか。
せめて再来年ぐらいの薪にしようと、
屋根の下で乾燥させることにしました。
下が白い花が咲く梅の木。
上が赤い花の咲く梅の木です。
下の切り株も
白い花を咲かせるから
白いんでしょうね。
”桜色に染めたいと思って
桜の花びらを使っても
色は緑色に転んでいく。
桜色に染めたいと思ったら
桜の花が咲く前の
樹皮の中を枝や幹にこそ
その色が隠れている・・・。”
そんな話を何かの本で読んだことがありました。
いよいよこれから冬を迎えようとしていますが
木はもう春の準備をしていたんですね。
春、夏、秋は
緑が生い茂り
いろいろな花が咲いたり
紅葉したり
庭を美しく彩りますが、
ここ2年ほど八ヶ岳に通い、
僕が一番好きなのは
冬かもしれないと思っています。
極寒の中に咲くロウバイの白い花。
雪の残る地面から顔を出す
福寿草やカタクリの花。
そして春を告げる梅の花。
枯れ葉と枯れ木のモノトーンの庭に
ぽこ、ぽこと現れる白やピンク、紫の花は
閉ざしていた心の窓をノックしてくれているようで、
僕は勇気をもらいます。
その2本の梅を切っちゃった・・・。
後悔の念でいっぱいになりましたが
またどこかに梅の木を植えてもいいかな。
今度はちゃんと
すくすく気持ちよく育つ環境を選んで
植えようと思います。